短編
□今から歩く道は君と。
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「よ…かったぁ……」
「…綱吉?」
ちょっと思っていたものと違う反応だった。
「よかったです!」
「なにが?」
「最後に、結婚の…プロポーズの気分が味わえて…」
ん?
今綱吉は何と言った?
「ちょっと……綱吉………どういう意味?」
「あぁ。俺、ディーノさんと結婚するんです」
冷めたように綱吉はほほ笑む。
「なんで…?」
思わず叫ぶ。
「俺ももう年ですね、」
いまだ中学生、ととれるような顔で言う。
「あとつぎとか…いろいろ。権力とか」
必要ですよね、そう言った。
「……政略結婚…」
僕がそういうと
「そんな…ディーノさんに失礼です…」
と
笑う。
「ありがとうございました」
ねぇ、
ねぇ綱吉、
ありがとうって、なに。
「ねぇ綱吉」
駆け落ち、しよう?
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