短編
□君だから。
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応接室の前まで来た。
あ…本当に電気がついていない……。
ガラッ…
(鍵、開いてる…)
鍵が開いていたことによって、もしかしたら…と期待をする。
「しつれいしまーす…」
………誰もいない…。
嗚呼…やっぱり帰ってしまったんだろうか。
「っ……ぅっ」
わかっていても悲しい。
やはり、期待するだけ無駄なのだろうか……。
「うっ……」
音一つしない応接室で声をあげて泣く。
「うわあぁぁっ!!!ひっく…あぁぁ!!!」
好きなのに!!
勇気を出したのに!!!!
「雲雀さんの馬鹿ヤローーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺は逆ギレした。
「大好きだーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
……愛の言葉を叫びながら。
しかも泣きながら。
………ゴトンッ!!
何かが落ちる音。
「!!?」
そっと覗くと…
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