短編
□ジハイドロ・モノキサイト
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「一方通行ー」
「あァ?」
「ジハイドロ・モノキサイトって知ってる?」
「ジハイ…?…んだァ、そりャあ?」
「ジハイドロ・モノキサイト。飲食物に含まれてるの、一酸化炭素が。」
「それがどォしたんだよ」
「その成分を多く摂取しちゃうとリバースして命の危険になるって、センセーが」
「へェ…で、それが何ン何ンだよ」
「いや、うん、だからね、一方通行ってコーヒー飲んでるでしょ?」
「あァ」
「もしかしたら、そのコーヒーにも一酸化炭素が入ってるかもって!」
「あり得ねェな」
「即答!?え、え?なんでー?!」
「一酸化炭素っつゥのは酸性雨の一つだ、それが何でコーヒー缶に入ってるって分かンだァ?」
「あ。」
「それにその話が本当だとしたら何故症状が出ねェンだ?」
「そ、それは…っ」
「だいたい俺がそンなンでくたばる訳ねェだろォがよ」
「うっ、確かにそうだけど!」
「…はァ」
「な、なななんでそんな呆れた目で見るの?!だ、だって仕方ないじゃん一方通行の事が好きだから!だからだから」
「あァーはいはい」
だって仕方ないじゃん、好きなんだから!
(それにその話はデタラメだぞ)
(は?)
(教師の悪い冗談だとよ)
(嘘だ!)
(残念ながら事実だ、これからは他人の話はちゃァンと聞くンだな)