Novel
□紹介します2
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なんだ…夢か?
いや…死んだのか?おれは。
そんな風な考えが頭をよぎったとき
呼びかけられた
「ゾロ、久しぶり」
くいなだった。
「…おめぇがここにいるってことは…おれは…」
「ふふ。ゾロはそんな簡単に死なないでしょ?」
「…」
「ねえ、少しだけ。仲間のこと教えて?」
いまだ幼い少女の姿のくいなに
そう頼まれた。
いろいろと疑問を感じたが
親友の頼みだ。
「んあ…?いいけどよ…。とりあえず船長だな…」
ゾロはその場に座り頭をかきながら話し始めた。
「ルフィはよく食うし、おちゃらけてるが…絶対に海賊王になる男だ。…ナミは凶暴な女だが、航海士としてはいい腕だ。それから…ウソップは自分を弱ぇって思ってるが十分…強ぇ。狙撃の腕は確かだ。」
そうやって話すゾロを嬉しそうに見るくいな。
「いい仲間…他には?」
「クソコックは…胸くそわりい。けど…ま、コックとしては一流だな。チョッパーは大した医者でトナカイだ。それに…ロビンは…博識だな。歴史がなんたらとか常に本を読んでやがる。フランキーは変態だが…船大工としてはプロだ。あと…多分ブルックも仲間になんだろ。骨だ。音楽家で。後は…メリー号とサニー号だな。どっちもおれ達の家だ…」
「いいね。ゾロ…幸せ?」
「…あ…ああ。」
そう答えた瞬間
ゾロは何かに吸い込まれるように
くいなから遠のく。
「ゾロ、まだここに来るのは…早いよ?」
くいながほころぶように笑った。
気がつくと
目の前にチョッパーとナミの心配そうな顔。
生きてた。
さっきのは
夢…?
でも
あのくいなの嬉しそうな顔を思い出すと…
夢じゃなかったんだと思ってしまう
そう思うゾロは
少しわがままを言いたくなった。
ふうと息を吐いて…一言。
「酒のみてぇ。」
「「ダメ!!」」
終