SS置き場
短文・会話文・SS置き場。
思い付いたら更新。
ほのぼの/CP/版権/ｵﾘｼﾞﾅﾙ等ごちゃまぜです。
気分によってはアレっぽい雰囲気のものも書くかも。
ご承知頂ける方はどうぞ。
◆他はいらない
「男鹿さんっ！俺を舎弟にして下さいっ！！」
「断る」
「……」
「なぁ、なんでお前って舎弟作らねーの？」
「あぁ？」
「今まで希望してきたヤツ結構居るけど、全部断ってんじゃん」
「んなもん居るだけ邪魔だろうが」
「いや、居たら居たで便利だと思うぜ？パシリとかできんだぞ？」
「お前が居るしな」
「サラリと言いやがったなてめぇ！…でも、実際不自然だよな」
「？ 何が」
「だって、お前が一応石矢魔のトップってことになってんだぞ。普通、上にのぼれば、倒したぶんだけ舎弟も増えてくもんだろ」
「弱ぇヤツ後ろに連れてどうすんだよ。守るのもめんどくせぇ」
（いや、少なくとも俺より弱いってことはないだろ…。自分で言ってて虚しいけど）
「別に常に一緒にいる必要は無いだろ。必要なときに呼び出せばいいんだから」
「それもめんどくせぇ」
「神埼先輩みたいに一大勢力築いてるとこもあるんだし」
「興味ねー」
「…そーかよ」
（まぁ元々、派閥とか組織の大きさとかはコイツにはまったく関係ないんだよな…。…全部一人で対抗できるし）
「…お前は？」
「は？」
「お前は、作って欲しいのかよ。舎弟」
「いや。それで俺が『古市さん！』って尊敬されるんだったら大歓迎なんだけどな。…ナメられて逆に俺が使われる図が容易に想像できるから、いい」
「ダッ！」
「同意すんなよベル坊！悲しくなるから！」
「だから言ってんだろ」
「？」
「俺にはお前が居るし、他の奴を連れるつもりもねぇし、それを許すつもりもねぇ」
「………」
「………」
「……それって…」
「…」
「…要は俺一人だけをパシリとしてこき使おうってことだろ！ざけんなっ！だから代わりになる奴が欲しいんだよ！」
「………はぁ」
「なんだその反応！」
「………ダー」
「ベル坊まで！？」
「同情すんなベル坊、空しくなるから」
男鹿の愛情表現はきっとわかりにくい。男鹿は鈍感だけど、古市のことだけには鋭いと思う。逆に古市は長年いじられてるぶん、男鹿からの好意には鈍感なはず。そして二人を側で見ているベル坊がきっと一番鋭い。
2013/01/23(Wed) 02:36
◆死合わせ
オレとお前が闘ったら、二人共死ぬ
だから、オレがお前の憎しみも何も、全部背負って一緒に死んでやるんだって
そう、ずっと決めてたんだ
「…なぁ、サスケ」
「…何だ」
「……生きてるか？」
「…みたい、だな」
「そっか…」
「……」
「…動けるか？」
「……いや」
「だよ、な…。…オレも、もう感覚すら無ぇ」
「…あぁ」
「………」
「………」
「……オレ達」
「……」
「死ぬんだよな」
「…。だろうな」
「そう、か…。…そうだよな…」
「……」
「遂に、きたんだな」
「…あぁ」
「…怖ぇか？」
「まさか」
「ははっ、だよな。オレも全然怖くねぇ。むしろ、なんか、清々しいってばよ」
「……そうだな」
「サスケ」
「何だ」
「オレ、さ」
「あぁ」
「今、世界で一番幸せかもしんねぇ」
「…そうか」
「…サスケは？」
「……さぁ、な…」
このまま身が砕けて、お前とひとつになれるのなら
（…幸せかも…しれねぇな…）
二人にとっての幸せの形は、きっと常人には考えられない場所にあると思う。
2013/01/04(Fri) 05:40
◆どうしたらいい
（何で）
（何で）
（何で、こんなことに）
「………」
「………」
「…あ、のさぁ。…影山？」
「……何だ」
「これ、ただの捻挫だしさ、わざわざついててくれなくても」
「……」
「確かに…その、お前のトスミスだったんだけど。あれは誰が見ても追いかける球じゃなかったっつーか」
「……」
「無理に打とうとしたオレも悪い…し…」
「…お前が」
「…？」
「お前がどんな球だろうと跳ぶのは、十分にわかってたことだ。だから、無謀なトスを上げた俺が悪い」
「いや、だからそれはお前の責任じゃ…」
「………」
「っ、…えっ……と…」
（いっつもあんなに偉そうなのに、何でこんなおとなしいんだ…？）
（『打てる球かどうかくらい見極めろボゲェ！』とか言われるかと思ってたのに）
（いやにしおらしいっつーか、なんで……ここまで）
「………」
「…えっと、ほら、お前一応正セッターなんだしさ！お前がいないとみんなも練習進まないだろうし」
「……お前が運ばれた後」
「？」
「しばらくして、全員に早く行けって言われた」
「ぜ、全員に？」
「身がまったく入ってない。打てたもんじゃないから、とにかく早く日向の所に行ってこい、って。…正直、自分でもあの後どんな球を上げてたのか覚えてない」
「………」
「………悪かった」
「い、いやっ！だから、そんな謝ることじゃないだろ！なんか変だぞ、お前！」
（そうだ、変だ）
（練習中のトスミスなんて、別にここまで気にかけるようなことでもないのに）
（手がうまくボールに当たらなくて、それでもこいつが追いかけて跳んで）
（着地が、できなくて）
（目の前で）
（何なんだよ）
（何なんだ）
（この感じ）
（一体、どうしたらいいんだ）
部活中にうっかり日向に怪我をさせたりなんかしたら、きっと影山くんは使い物にならなくなるんじゃなかろうか…。
2012/12/27(Thu) 16:29
◆君がはじめて
（くそっ）
胸の辺りがムカムカする。
（こわい、って何だよ）
いや、単純に腹が立っているだけだ。
「人がせっかく……」
純粋に、嬉しいと思ったんだ。
アイツの能力が周りに認められて。
だから笑ったのに。
なのに
『おまえの笑顔こわい』
なんだ？この不快感は。
身体が少し重くなるような。
「初めてだ。あんな…」
いや
「…怖いと言われたことが…？」
違う。
笑顔を怖いと言われたのが初めてなんじゃない。
あんな風に、人前で笑ったことが初めてだったんだ。
だから、初めて言われたんだ。
（今まで、自分でも知らなかったのか）
「だからって、人の笑顔を…」
（自分はあんなに気持ちよさそうに笑うくせに）
「…なんでだ、言われた言葉よりも」
（あいつの顔ばかり）
（どうして、こんなに心がザワつく…？）
あんな些細な一言で。
なぜか少し、傷ついた。
41話ネタ。傷ついてる影山くんが可愛すぎるので、小説に書き直す予定です。
2012/12/14(Fri) 20:11
◆ちょうど良い位置
「あっしたー！」
「遅くなっちゃったな…。日向は片づけいいから、早く着替えてこい」
「え、平気です！自分もやります！」
「家、遠いだろ。今日は先に帰っていいから」
「でもっ」
「部長命令な」
「うっ…。わ、わかりました」
（確かに、外真っ暗だ…。早く準備しないと）
「待て」
「へ？」
「ボゲッ！ちゃんと汗くらい拭け！」
「うわっ！！な、なにすんだよ！」
「そのまんま外出てチャリなんか漕いだら風邪ひくだろうがッ！」
「じ、自分でやるっつーの！」
「いいから動くな！」
「いてっ」
（頭拭いてもらってるはずなのに、なんかムカつく！）
「丁度拭きやすそうな身長差だよね。親子みたい」
「う、うっせー月島！自分がデカいからって！！」
「こら、動くなって言ってんだろ！」
「うっ」
（でも、やっぱこの眺めは……腹立つ！）
「終わったぞ。……？ なんだよ」
「お、俺だってすぐ伸びてやるんだからな！待ってろよ！」
「はぁ？」
この二人はずっと仲良いのか悪いのかわからないケンカをしてればいいと思う。
2012/11/04(Sun) 02:51
◆イニシャルその３
はやく、助けを叫んで
るすにしたままの心が
のみ込まれてしまう前に
さいごの闘いがどんなに
くるしかったとしても
ラストはまだ、決まらない
とりあえず七班の三人ぶんを。もう寝ます。
2012/08/16(Thu) 04:25
◆イニシャルその２
うらまれてもいい
ちがっていてもかまわない
はじまりも
さいごもどうだっていい
すべてに汚れたこの世界を
けし去ることが出来るなら
綺麗に見える文字数と、平仮名のバランスが難しい。
2012/08/16(Thu) 04:10
◆イニシャル
ウソだっていい
ずっと追いかけてみせる
まるでバカみてーだけど
きっと答えは出てるんだ
なにもかも失ったとしても
ループになっても
ともに歩めるその日まで
頭文字遊び。ふと考えてみると結構楽しい。
2012/08/16(Thu) 03:57
◆ツンツンデレツン
「……オイ」
「………」
「聞こえてんだろ」
「…ナンデスカ」
「こっち向けアホッ！」
「いてェっ！！！」
「…なんだあのサーブ」
「いや、その。手が滑ったっていうか、あの」
「ドアホっ！！」
「うっ」
「あれが試合だったら失点だぞ。わかってんのか」
「わ、わかってるよ！」
「…じゃあなんで目を逸らした」
「…う」
「上手くなろうと思わねぇのか」
「お、思うに決まってんだろ！けど、そんなすぐホイホイ上手くなるわけじゃねーじゃんか！」
「だったら努力をしろ！」
「…！ 言われなくたって、してる！お前にみたいにすぐ…」
「そうじゃなくて！」
「！」
「お前が下手なのは知ってる！田中さんも言ってただろ！」
「…」
「考えても答えなんか出ないくせに、ちんちくりんがゴチャゴチャ悩むな！」
「な、」
「もっと周りを頼れ！って言ってるんだ！」
「！！！」
「………」
「……お、」
「あﾞぁ？」
「おれに、サーブ、教えて、くだ…さい」
「よし！」
「！」
「なんだ？早く着いて来い」
「ぉ、おう！」
（厳しいのか優しいのか、よくわかんねー！）
「モタモタすんな！」
「ひぃっ！」
（…でも、やっぱり怖い）
この二人が可愛すぎて辛いです。ってか全員もれなく可愛い。
2012/08/07(Tue) 01:33
◆君が笑っているのなら
「えへへ、また話してきちゃった！」
「あの講師の人？」
「うん！」
「最近すっかりベッタリだね。いつもその話ばかり」
「だって大好きだもん」
「…へぇ」
「結婚してくださいって言われたら今すぐ結婚する」
「…」
「何？」
「冗談でしょ」
「ううん、結構本気」
「…」
「そんな顔しないでよー」
「あの人結婚してるの？」
「さぁ？」
「は」
「しててもおかしくないとは思うけど」
「もししてたら？」
「全力で祝福する！」
「……よくわかんない」
「好きな人と付き合う、結婚する、だけが幸せじゃないんだよ？」
「…ふーん」
「毎日話したり、なんなら顔を見るだけでもいいの」
「…」
「自分と…とかじゃなくて、とにかくその人が幸せそうなら私も嬉しい。本当に人を好きって、そういう事だと思う」
「…なんとなくわかる」
「本当？あ、もちろん君の幸せも祈ってるからね！」
「…、ありがとう」
こんな二人は結構居そう。相手は男なのか女なのか。
2012/05/10(Thu) 23:54
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