SS置き場


短文・会話文・SS置き場。
思い付いたら更新。

ほのぼの/CP/版権/オリジナル等ごちゃまぜです。
気分によってはアレっぽい雰囲気のものも書くかも。

ご承知頂ける方はどうぞ。



◆例え世界が違っても 

深い深い意識の中でなら、いつだってお前に会える。


「…サスケ」

「…」

「…今日くらいは、会えたらいいなと思ったんだ」

「…そうか」

「…やっぱ、変だよな。俺とお前がこうやって話してるなんてさ」

「別にいい」

「え」

「今日くらいはな」

「大丈夫、なのか?」

「構わねぇよ。…どうせ、夢みたいなものだ」

「…」

「お前も好きに話せばいい」

「…オレ、さ。たまに思うんだってばよ」

「何が」

「もし」

「?」

「世界中がオレ達を祝福してくれたら、さ」

「…」

「お前も戻ってくるのかな…なんてよ」

「今更だろ」

「へ?」

「例え世界中を敵にまわしたとしても、進む道は変わらない。俺も、お前も」

「…そう、だよな」

「ナルト」

「?」

「忘れるなよ」

「…あぁ。お前が殺すのも殺されるのも、オレ一人だってばよ」

「そうだ」


何処に居たって誰になったって、俺達には関係ないんだ。

もしもこの世に二人だけしか存在しなくても、此処が世界の果てだとしても。


「きっと、こうなるように繋がってたんだ」


世界が、神が、オレを、あいつを許さなくても

これは、愛なんだ。




サスナルデーなので、深層意識で会話する二人。きっと世界の果てのどこかで結ばれているはず…!

2012/03/07(Wed) 23:32 

◆亡くせないもの 


「友達って、何だろう」

「…随分と藪から棒だな。どうしたんだよ急に」

「人吉くん、君はどう思うかい?」

「何って言われても…アンタと俺のことだろ」

「、…」

「なんだよその顔。今さら友達じゃないなんて言わないでくれよ」

「…言わないさ。君と僕は友達だ。君がそう言ってくれたんだから」

「? じゃあなんで聞いたんだよ」

「友達にあるのは、普通、友情だよね」

「まぁ、そうだな」

「例えば、友達を愛しているとしたら、それはおかしいことなのかな」

「…いや、別におかしくはねぇよ。世の中には、めだかちゃんみたいに人類全てを愛しているような奴もいるんだから」

「…あぁ。彼女は特別だ。この学園にとっても、君にとっても」

「ん…まぁ。今確認するようなことでもないと思うけどな…。何かあったのか?宗像先輩」

「…最後にひとつ」

「ん?」

「愛している相手に、愛されたいと望むのは?」

「…それこそ、仕方のないことだろ。気に負う必要なんかねぇよ。少なくとも、俺はそう思う!」

「…そう。そうだね」


僕は、君のためなら、君だって殺せる。
なのに、この気持ちだけが殺せないんだ。




うっかり思いつきました。このコンビは元から結構好きです。

2012/01/23(Mon) 19:37 

◆知っているから 

ハルドはあまり喋らない。
普段から無口なんだから当然といえばそうなんだけど、本当に喋らない。

一般的に、こういう時はコミュニケーションや気遣いとして多少は会話をするものだとは思うのだけれど。
それもあくまでオレの想像だし、経験もないからよくは知らない。
とりあえず、安心はするよな。その方が。

それでも困ったり戸惑ったりしたことはない。
一体なんなんだろう。目なのか、息なのか、ああ、もしかしたらこの手かな。
優しいんだ。次はこうするから。とか、大丈夫か。とか、まるで話しかけられてるみたいに伝わってくる。
触れ合う肌から通じてるんだ、きっと。

仏頂面のままのコイツを怖いと思う人はいるんだろうか。
今だって、ずっと不安そうな顔をしているのに。
表情じゃない。でも、わかるんだ。
オレばっかりじゃないんだ。って、それが逆にオレを安心させてくれてるのかな。

大丈夫だよハルド。オレも一緒だ。
どれもこれも、オレだけが解ってればいい話なんだ。




創作BLのキャラで。とにかく健全な二人なので、えろくなくそれっぽい雰囲気を出すのが目標です。

2011/12/03(Sat) 02:47 

◆嫉妬と計算 

「はぁ…」

「何だ?辛気臭ぇ顔して」

「この間の校内テレビ放送の反響だよ…。今朝、女の子に『私はどんな事があっても榛葉さんのファンですから!』なんて言われちゃってさ…」

「嫌味かオイ」

「違うよ!『どんな事があっても』だなんて気を遣わせちゃって、これじゃあ学園のレディ達を喜ばせるどころじゃないよ…」

「…別にいいんじゃねーか。ああも周りにぞろぞろ居られちゃあ生徒会としても動きづれぇし」

「あのなぁ、そもそも誰のせいだと思って…」

「へーいへい、だから謝っただろーよー」

「安形!…まったく、いつも人を振り回して」



(何が「レディ達」だ。すっとこどっこい)



「思えば、中学の頃から俺の隣に居続けてるのなんて、お前くらいのもんだよな」

「? そうだけど…どうしたんだよ急に」

「別にィ」


(それでいいじゃねぇか、お前も)




アニメの公式っぷりに便乗して。安形なら、ミチルの醜態で女子の人気が下がるのも想定して…とかもやりそうだと思うんですが、そこまで周到なわけじゃないのか。個人的には安→ミの方が好みです。

2011/10/14(Fri) 01:20 

◆一番近くにいるひと 

「…………………だ」

「何だよ」

「…恋愛なんて気の迷いだ……」

「またフラれたのか」

「……、違…」

「どう違うのか言ってみろ」

「………」

「…何だよ」

「………」

「その目やめろ」

「慰めてくれたっていいじゃん…」

「やなこった」

「…冷たい奴」

「そんな奴と親友やってるお前が悪い」

「……だって」

「あ?」

「お前しか居ねーもん…こんなこと言えるの…」

「…」

「口悪いし、優しくねーけどさ」

「うるせぇ」

「なんだかんだでこうやっていつも一緒に居てくれるし…」

「…」

「…その。ありがと、な……」

「無自覚」

「へ?」

「なんでもねぇよ」




思いつきで書いた二人。無愛想な人の片想いは可愛いと思うのです。

2011/08/18(Thu) 02:34 

◆ささやかな贈り物 

「こんな所に置いて行ったら、腐っちゃうんじゃないかい?」

「いーんだよ」

「ナルトが植物を育てるのが好きなのは知ってたけど、確か野菜は嫌いだったよね?どうしてこれを育ててるの?」

「…昔、頼まれて育ててたやつの苗がまだ残ってたから、そのまま続けてるだけだってばよ。枯らせるのももったいねーから」

「でも、食べないんだよね?トマト」

「……いーから、気にすんなって。行くってばよ、サイ!」

「あ、待ってよ。そもそもなんでこんな屋敷の前にこれを置いていくんだい?わざわざ収穫までして」

「元々オレのじゃねーから、返しにきただけだってばよ」

「本当にそれだけかな?こうして律儀に置いていくなんて、まるでその人のために大切に育ててきたみたいじゃないか」

「…ち、ちげーって言ってんだろ!さっさと行かねーと、置いていくってばよ!」

(素直じゃないなぁ。…しかし、あのまま放置してて大丈夫なんだろうか。あのトマト)




傍には居なくても、一応プレゼントのつもり。それにしても健気だなぁ…。

2011/07/23(Sat) 00:52 

◆男子高の日常 

 朝
「あ、慧おはよー」(もくもく)
「よ。最」


 一時間目
「はい、プリント」(むぐむぐ)
「ん」


 二時間目
「あっ消しゴム落ちちゃった!取ってー」(むしゃむしゃ)
「ほらよ」


 三時間目
「あのさーここの問題なんだけど」(ごくん)
「…あぁ」


 四時間目
「ふあぁ〜。早く昼休みになんないかなー」(もぐもぐ)
「……」


 昼休み
「ようやく休みだねー!」(もしゃもしゃ)
「…………」
「どーしたの慧、さっきからずっとこっち見て。パン欲しいんなら素直に言ってくれれば」
「呆れてんだよ」




尋常じゃない量を食べる主人公と、その親友。ちなみに名前は最(ユタカ)と慧(アキラ)と読みます。

2011/07/15(Fri) 00:01 

◆不真面目の特権 

「よっしゃ!授業終わったああぁ!!」

「あ。待て、宮下」

「は?何すか先生。オレ今すぐ食堂行きたいの!」

「だから、ちょっと待てって。今日の放課後、世界史の補習あるからな」

「はぁあ〜!?なんで!!」

「なんでって…前の小テスト白紙で出したからだろ」

「あれはさ、ちょっとオレ疲れてて…」

「だからって寝てたら意味ないだろう…」

「あーあのほら、部活出なきゃいけないからさ!」

「補習は部活より優先だよ。来なかったら顧問の先生に連絡するからな」

「はぁ!?なんだよそれ!!」

「自分が原因なんだから仕方ないだろ。3時40分から演習室だからな」

「えぇ〜……。ねぇ、それって荒山先生が教えてくれんの?」

「そうだよ。言っておくけど、今回の補習はお前だけだぞ」

「えっ!?じゃあなんでわざわざ補習やんの?」

「プリントなんか渡しても、お前やってこないだろ」

「あ〜〜もうめんどくせぇ〜!」

「ちゃんと来いよ。じゃあ、俺はそろそろ行くから」

「ちぇーっ。まぁ、荒山先生ならいいや」

「? なんで」

「んー?オレ、先生のこと好きだから。いつもなんだかんだで答え教えてくれるし」

「お前が何も答えようとしないからだろ。たまには自分で考えて書け!」

「…それじゃあ先生に教わる意味ないじゃん」

「はぁ?とにかく、今日は俺はアドバイスだけで答えは教えないから。自分で全部書くまで帰さないぞ」

「えぇー!でもさぁ、それだと先生も帰るの遅くなんない?」

「仕方ないだろ、お前のクラスの担当なんだから」

「ふーん…。あーあ、しょうがないから行くかぁ〜」

「しょうがなくない。じゃあ、また後でな」

「へーい。…へへっ」

(…? 何で少し嬉しそうなんだ、あいつ…)




ヤンチャ生徒→生真面目な新任先生、ということで。

2011/05/17(Tue) 17:49 

◆義妹の呼び方 

「………」

「どうしたんすか隊長?ミスト見ながらずっと固まってるっすよー」

「…うるせぇ、お前は黙ってろ」

「えぇ!相変わらず酷いっすねー」

「隊長、兄への言葉遣いにはお気をつけ下さいと先日申し上げたと思いますが」

「…やっぱり全然似てねぇな。『ハムデック』は被るから無しか」

「…?」

「……だとしたらフルネームか?『ミスト・ハムデック』。いや、長いな」

「…隊長、先程から一体何の話を」

「いっそ呼び捨て……いやいや、それはない。絶対」

「聞こえてないみたいっすね」

「…」

「もう面倒くせぇから呼ばない事にするか。…でも一応部下だからな」

「…本当にどうしたんすか隊長。さっきからなんか変っすよ?」

「うっせぇな。今考えてんだから静かにしてろ、ハム」

「…隊長?先程自分が言った事は」

「あー聞こえてたっての。くそ、こういうしつこい所は似てやがる…」

「まぁ、兄妹っすから!」

「ったく、なんで同じ隊に兄妹で入ってくんだ…。…、…兄妹?…ハムデック…」

「何を今更確認されているんですか?」

「ハム」

「え、はい?呼んだっすか?」

「デック」

「………え。じ、自分の事でしょうか…?」

「そうだ。『ハムデック』で覚えやすいしな」

「…………」

「…隊長って、たまに凄く適当なとこあるっすよね」

「決めたもんは決めた。…おい、デック」

「え、は、はい」

「…俺は優しくねぇ。辞める気が無いんなら、どこぞの体力馬鹿みたいにしぶとくついてくる事だ。いいな」

「…! はい、了解しました」

「くぅ〜!やっぱり隊長は世界一カッコイイっす!」




リグス隊に新しい隊員が加わりました。身内ですけどね。

2011/04/25(Mon) 00:03 

◆エイプリルフール 

カレンダーを見て、ちょっとした出来心だったんだ。

こいつの戸惑った表情が見てみたくて。

イタズラは昔から好きだったし。


「……なぁ、サスケ」

「何だ」

「………オレ達、さぁ」

「…あぁ」

「わ、」

「…」

「…」

「…」

「…」

「…」

「…」

「何だよ」

「…いや、やっぱやめた」

「はぁ?」

「いーの!気にすんなってば!」


(なんでだろ、ただの嘘なのに)


(なんとなく、別れよう、って、言いたくなかった)



「…素直な奴」

「へ?なんか言ったか?」

「なんでもない」




どっちにしろ、サスケさんには見透かされてたようです。

2011/04/01(Fri) 23:16 

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