咲-saki-千里山side 長編夢
□序章
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「だ、大丈夫ですか?!」
「ごほっごほっ……。っ、ぁ……。」
気管が苦しい。
呼吸するたびに胸が痛くなる。
インターミドル。中学最後の大会。
体調が良かったから決勝まで行ける感じはしたのだけれど。
駄目そう……。
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「だめ、だったかぁ…。」
運び込まれたの救護室では決勝卓が映し出されている。
実力を出し切ればあの卓で打てていたかもしれない。
そう思うと自然と涙が零れる。
いつの間にか疲れて寝てしまったのだろうか。
窓の外はすっかり暗くなり、テレビでは今日の決勝のハイライトが映し出されていた。