咲-saki- 長編夢小説
□東一局
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「いらっしゃいませー…ってあら。藤田っちじゃん。」
二年前の今頃。ちょうどまこが清澄高校に進学したころだったろうか。
たまたま早くバイトに来ていたところにいつも通り藤田プロが来ていた。
「なんだ、今日は千鶴一人か…。まこはどうした?」
「なんだとはなんだ!今日は部活の部長連れてくるんだって。じきじきに私に卓に入るようにご氏名ですって。」
「いやはや…それは大変だな人気者。」
「うるさい。藤田っちも一緒にやろうよ。」
「私は強い奴としかやらない主義だ。」
そういってどこの卓に入ろうか観察し始めた。
いつもの様子に、ため息をつきながら机を拭いたり掃除をしたりしてまこを待つ。