▼7人と1人の転校生。
□【標的4】
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「――あっ、はじまったぜ!」
山本の声にみんなが、屋上の向こうにいるアーデルハイトと雲雀を見つめる。
「粛として清まりなさい。」
そういうと、ダッと走りながらシャッと太ももから、
金属製の扇子を取り出し構えるのはアーデルハイト。
「!!」
「金属製の扇子!?」
「あんな扇子もあるんだー!」
吃驚しながらも扇子を凝視するのは、獄寺、山本、結梨だった。
ビュッ、バババ!!
と音を立てながらアーデルハイトは雲雀に向かって扇子で攻撃をする。
しかし、雲雀はその攻撃を全てかわす。
「かわしてる。」
炎真は吃驚した表情を浮かべながらも呟く。
「また校則違反だよ。武器の携帯が認められるのは、
基本的に僕だけだ。」
呆れながらも言う雲雀に、
「アーデルハイトの華麗なパンチラ攻撃を、ものともせぬとは、
結局なんという奴!!」
「……炎真、あの人何?」
紅葉の言動に、苦笑を浮かべながら尋ねる結梨に、
「変態なんだ、気にしないで。」
ズバッ、と言い放す炎真。
「(…案外きついんだね、炎真って。)」
結梨は心の中で苦笑を浮かべながら呟いた。