復活小説
□放課後の恋色【続編】
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――ツナ目線。
まだ6時間目かよ…なげーな…。
はよ終われやクソハゲ。
俺は授業を受けていた。
しぶしぶ、とな。
キーンコーン...
やっとかよ。
心の中で呟くと帰る準備をしていたが、女子の会話が耳に入った。
「ねぇ、優佳ちゃん知らない?」
「あ、保健室に居るよ〜。何か眠いんだってー。
あんま邪魔しないほうがいいんじゃない?」
「そっか、そうだよね!ありがとー。」
――ふーん…。あいつがねぇ…。
俺がしぶしぶ授業受けてるってのに保健室でぐっすり、と寝てるんだ。
ちょっと仕返ししてこよっかな。
笑みを浮かべると獄寺と山本に、
「俺用事出来たから先に帰ってくれるかな?」
とにっこり、と微笑んだ。
「モチロンです十代目!」
「あぁ、おっけー♪」
と快く承知してくれた。
ラッキー★←
俺は教室を出るとまっすぐと保健室へ向かった。
まさか、この後"別れる"だなんて思ってもみなかった――…。
ガラガラ、とドアを開けると、ベッドのカーテンから誰かの顔が出していた。
よーくみたら、優佳じゃねぇか。
「――お前、起きたのか。」
しれっと言った。
「…うん。」
優佳はこくり、と頷いたが、顔を見てくれない。
何があったんだ?
「お前がおとなしいなんて気持ち悪いな。
何か悪いものでも食ったのか?」
俺はいつものように意地悪そうに言ってやった。
いつもなら「違うわよ、ばかっ!」と言ってくるはず。
でも今日は何かおかしい。
優佳が口を開いた。
「ツナ…あたし、ツナのこと好きじゃない」
と言われた。
――…そう、だったんだ…。
確かに俺は強引に"俺の女になれ"と言ったが…。
受け入れてくれたかと思ったのに…。
…すっげぇショック。
でも仕方ねぇよな…優佳は、
俺のこと好きじゃねぇんだよな…。
そう思うと泣きそうになった。なさけねぇ…。
でも、これで吹っ切れる…。
心の中で呟くと、
「――ふっ、知ってんだよ、馬鹿。
暇つぶしになったしな。」
と言ってやった。
――違う。違うんだ…!
俺はそんなの思っちゃいねぇ…。
でも俺の口からはこんな言葉が出てきた…。
ここに居るのが耐えられなくなり、俺は、
保健室を出て行った。