復活小説
□愛してる。
1ページ/8ページ
玄関の入り口で、靴ヒモを結んでいる人がいた。
その名はプリーモ。
本名はジョットだが。
ボンゴレの創始者であり、ボンゴレのボスでもある。
ジョットは、愛しい優佳と共に夫婦として暮らしている。
「――じゃあ、行ってくる。」
ジョットの言葉に、優佳がリビングから出てくる。
「えっ、また仕事?」
ムス、と不機嫌な表情を浮かべる人は優佳。
「…すまない、まだ残っていたんだ。」
スッ、と優佳の頬を手で添える人はジョット。
「帰って来たら…、たっぷりと可愛がってやるから。」
「Σい、いらないわよバカァ!!」
カーッ、と顔が赤くなったのかバシッ、と相手の手を振り払う優佳。
「ハハハ。可愛いな、優佳は。」
「むー…、ねぇ、早く帰ってくるよね?」
じっ、とジョットを見つめる優佳。
「何だ、心配なのか?大丈夫だ、すぐに帰って来る。」
そういうと、優佳を抱きしめ、額にキスを落とす。
「……ホントに?私、いつでも待ってるから!」
上目遣いでジョットを見つめる優佳。
「…ああ、それじゃ。」
そういうとジョットは玄関のドアを開け、出て行く。
まさか、この後
ジョットがあの世に逝くなんて――。