復活小説
□甘えん坊なアイツ。
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「優佳〜っ!!」
すりすりすりすり。
「……離せ。」
苛立てている口調で喋る人は優佳だった。
「嫌じゃ!断じて離さんぞ!!」
頬ずりしたまま言う人はジョット。
こう見えて、ボンゴレボスなのだ。
ジョットと優佳は恋人同士なのだが、
一方的に、
ジョットが優佳を好いているようにしか見えない。
「い・い・加・減・に・離・し・な・さ・い・よ?」
優佳はニッコリ、と微笑みながら言いつつも、
背景には殺意のオーラが放っていた。
「何故じゃ!!オレは、ただ優佳に危険な目を合わせたくなくてだな…!!」
「いや、それはいいから。
てゆーか危険な目に合う確率0%だから。」
しれっと言う優佳に、ジョットは
「もしもの時はどうするんだ!?オレが居ないときに敵が…!!」
「あーもーいいから黙って!!ι」
これじゃラチがつかねぇ!!
「――そうだっ!アンタ…仕事は?」
にっこり、と微笑みながら尋ねた。
「仕事?フッ、甘いな優佳は…。
すでにオレの部下に任せたんだぞ!!」
自慢するかのように胸を張るジョットに、
「自慢事じゃないよっ、バカ!」
と怒鳴るように言う。
「大体、ジョットの机…見てごらん?
あの積み立てている白い物は何かしら?」
微笑みながらジョットの机に指差す優佳。
そこには、依頼書などで積み重ねていた紙があった。
「……うむ、オレは優佳しか見えないのですまんが、分からないな!」
笑顔でとぼけるジョットに、
「Σアンタ目あるよね!?あぁ、やられたのかしら。
眼科に行こうか?」
にっこり、と微笑む優佳に、
「オレは忙しい身なのでな、その必要はないぞ!」
「なら、仕事せんかーっ!!」
あたしは、ピシャリ、と力強く言い放った。