復活小説

□甘えん坊なアイツ。
1ページ/8ページ

「優佳〜っ!!」







すりすりすりすり。













「……離せ。」






苛立てている口調で喋る人は優佳だった。




「嫌じゃ!断じて離さんぞ!!」




頬ずりしたまま言う人はジョット。





こう見えて、ボンゴレボスなのだ。




ジョットと優佳は恋人同士なのだが、
一方的に、














ジョットが優佳を好いているようにしか見えない。




「い・い・加・減・に・離・し・な・さ・い・よ?」





優佳はニッコリ、と微笑みながら言いつつも、




背景には殺意のオーラが放っていた。




「何故じゃ!!オレは、ただ優佳に危険な目を合わせたくなくてだな…!!」





「いや、それはいいから。




てゆーか危険な目に合う確率0%だから。





しれっと言う優佳に、ジョットは





「もしもの時はどうするんだ!?オレが居ないときに敵が…!!」




「あーもーいいから黙って!!ι」




これじゃラチがつかねぇ!!




「――そうだっ!アンタ…仕事は?




にっこり、と微笑みながら尋ねた。





「仕事?フッ、甘いな優佳は…。
























すでにオレの部下に任せたんだぞ!!





自慢するかのように胸を張るジョットに、






「自慢事じゃないよっ、バカ!」




と怒鳴るように言う。





「大体、ジョットの机…見てごらん?










あの積み立てている白い物は何かしら?





微笑みながらジョットの机に指差す優佳。




そこには、依頼書などで積み重ねていた紙があった。




「……うむ、オレは優佳しか見えないのですまんが、分からないな!





笑顔でとぼけるジョットに、





「Σアンタ目あるよね!?あぁ、やられたのかしら。





眼科に行こうか?」





にっこり、と微笑む優佳に、





「オレは忙しい身なのでな、その必要はないぞ!




「なら、仕事せんかーっ!!」






あたしは、ピシャリ、と力強く言い放った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ