復活小説
□Happy Birthday.
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「ツーナーっ、おはよーう。」
朝から元気な声でツナの家の前で叫ぶように言うのは優佳。
「うるさいなー、もう!じゃあ母さん、行ってくる!」
「はーい、行ってらっしゃいな。」
ツナは母と挨拶を交わすと、玄関から出てくる。
「まったくー。ちょっとくらいは感謝して欲しいのにさー。」
口を尖らせて言う優佳。
優佳は毎朝、ツナが遅刻しないようにツナの家に通っている。
「誰もそんなこと頼んでないし、ね?(黒笑」
にっこり、と微笑むが背景はドス黒いオーラが見える。
ツナは、いろんな意味で二重人格の持ち主。
「二重人格なんて人聞きが悪いなぁ!」
無邪気な笑顔を向けるのはツナ。
「ささ、行くよー?遅刻しても知らないからねー?」
あたしは慌てて話を逸らすように言い放った。
「ああ、そうだな。」
2人は、学校まで走って行った。
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学校に着いた途端、
「はーあ…、さすがに毎日走ってると慣れてくるもんだな。」
全然息切れもしていないまま呟いたのはツナだった。
「まったくよね……、あたしも慣れたわよ…。」
ため息混じりで呟くのは優佳。
「あ、予鈴まで1分もない。」
「え、え゙――――っ!!?また走らなきゃいけないの!?」
絶叫するように叫ぶ優佳に、
「ハハッ、嘘に決まってんじゃん。馬鹿だな優佳は。」
おかしそうに笑いながらも、優佳の頭を撫でる。
「む、ツナなんかしーらないっ。」
拗ねたのか、プイッ、と顔を逸らしながら学校の中へ入る優佳。
「置いて行くなよ。」
苦笑を浮かべながらツナも学校の中に入ってゆく。