復活小説
□演劇。
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「ふわぁ…、帰ろっと。」
欠伸をすると、彼女である優佳の姿を探し始めるツナ。
「…いねぇじゃん。あっ、獄寺、あいつ知らない?」
優佳の姿がなかったのか、近くにいた獄寺に尋ねた。
「あいつっスか。確か、音楽室の近くで見かけましたよ。」
「ありがと。じゃあな。」
ツナは素早くお礼を言うと教室を出た。
「音楽室で何してんだよ、優佳。」
ツナは小声で呟いた。
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「……いねぇじゃん、もうどっかに行った?」
音楽室付近でキョロキョロと辺りを見回すと、
「――…愛してるわ、あなたのことが――。」
「優佳!?愛してる…?」
優佳の声に気づいたのか、声のした所へ走って行く。
そこには、優佳と骸だけが教室の中にいた。
「む…くろ…?優佳…、何で骸と一緒にいんだよっ!」
すると、また声が聞こえてきた。
「ええ、僕も愛しています…。」
骸がそう言うと、優佳を抱きしめた。
「!!?どういうことだ…!?」
ツナは信じられずに、その場から逃げるように走り去った。
「――すごいイイ……だったわよ!」
場から離れていたので、かすかにしか聞き取れなかったが、
ツナにとってはどうでもいいことだった。