復活小説

□ボクシングよりも大切なもの。
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「優佳!あれほど言っただろう!
夜に1人で出歩くな、とな!」





「う……、で、でも大丈夫だったし!」





優佳は、夜買い忘れたものに気づいたのか1人で、

近くのスーパーに行ったため、紅葉に怒られていた。






「そういう問題ではないわドアホウ!」




「なっ、ドアホウって何よ!」






「ま〜たケンカしてるの〜?」




ジュリーが2人の肩をポン、と置きながら言うが、





「「触るなっ!」」




と同時に振り払った。




「ヒッデェ〜。オレちん一応心配してるのにさ…。」




「ジュリーのやり方、心配してるようには見えないよ。」




炎真が呟いた。




「よくやりますね、あの2人。
炎真、とめなくてもいいのですか?」





アーデルハイトがお茶を飲みながら尋ねた。





「放っておけば納まるよ。」




いつものことだったのか、呆れたように呟いた。




だが、優佳と紅葉のケンカは一向納まるどころが、悪化していた。





「アンタねぇ、ドアホウドアホウ言うけどさっ、自分もアホじゃないの!」





「何を!貴様よりはアホではないわ!」





「何よ!私のほうが上だからね!?もう紅葉なんて知らない!」





「僕も優佳のことなんか、気にかけるものか!」





「今かけてたよ!ついさっき!」





「あ、あれは…結局たまたまだ!これからは気にかけるものか!」




「勝手にすればっ?」




優佳が言い捨てると、自室へと戻っていった。




「フン!勝手にするわ!」




「……今日はいつもに増してすごかったね。

紅葉……、どうしてそこまで優佳に気をかけるの?」




声をかけたのは、炎真だった。




「……結局女は軟弱だからな!」




紅葉は言い訳が見つからずに、つい言ってはいけないことを言った。




「その言葉を撤回してもらいましょうか。」




近寄りながら紅葉に話しかけたのはアーデルハイトだった。




「屈辱的です。女性はみんな、軟弱とは限りません。

あなたこそ分かっているんですか?
優佳はあなたのために買い出しに行っていたんですよ?」





「…それは、どういうことだ?」





アーデルハイトの言葉に紅葉は、目を見開きながら尋ねた。
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