復活小説
□様子見。
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「あら、ツナ君じゃない!」
「お邪魔しています。」
ツナと呼ばれた青年は、ニッコリと微笑みながら言った。
「優佳なら上にいるわよ。でもあの子、
勉強してないと思うからきっちりと教えてくださいね。」
「分かりました、お任せください。」
ツナは微笑みながらそういうと、お辞儀をしたあとに階段をのぼった。
「おい優佳、勉強してんのか?」
「ん〜ツナ来てたんだ?」
優佳はピコピコ、と音を立てながらツナを横目で見ていた。
「はぁ…、ゲームしてんのかよ。」
「うん、バイオ4!なかなかおもしろいよ。」
「あのさ、もうすぐ何があるか知ってるよな?」
「ああ…、アレでしょ、球技大会。」
「そうそう…ってちがうだろ!それは先週やったの!」
「じゃあアレでしょ、文化祭。」
「はぁ……。もうすぐテストなんだけどな?」
ツナは盛大なため息をつきながら言った。
「あ、ああ、あったよね。で?」
「で?じゃないだろ! 勉 強 は?(黒笑」
「……バイオ4をクリアしてから!」
「それじゃ間に合わねぇよ。赤点でもいいのなら話は別だけどな?」
「う……、もちょっとやってから!」
「はぁ、ったく仕方ねぇな。(やっぱオレ、優佳に甘いな…。)」
ツナはため息をつきながら心内で呟いた。
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「ツナーみてみて!レオンかっこいいでしょ!」
「ああそうだな。(ムカつく。現実にいたらぶっ飛ばせるのにな。)」
「あーあ、レオンが現実にいたらどれほどいいんだろ!」
――ブチンッ。
「さっきから黙ってて聞いてれば、
レオンレオンばっかりだよねお前。
なんなの?そんなにレオンがいいわけ?
マジムカつくし。聞いてるオレの身にもなってよ。
だいたいレオンなんて人は存在しないんだし?とっとと諦めた方が自分の為だよ?」
「……すごい言いようですこと。でも、ちょっとは妄想を抱いてもいいじゃない。
あんなにかっこいい人めったにいないよ?
まぁツナとは――んんっ!!」
「うるさい、黙れ。」
ツナは優佳の言葉を遮るように、
無理矢理自分の唇と優佳の唇を合わせた。
「んっ…、や、め…!」
優佳の言葉を無視するように、角度を変えながら重ね合わせる。
「――はあっ…、い、いきなりしないでよ!?」
唇が離れた後に優佳がすかさず言い放った。
「だってムカついたから。」
「そんな理由で!?」
「うるさい。オレにとっては"そんな理由"じゃないの。」
「はぁ…あたしの話、最後まで聞いてよ!レオンはかっこいいけど、
ツナとは別の話!
ツナは、現実で一番愛してやまない人なんだからね!!
それに……、ツナの方が数千倍もかっこいいっつーのよ…、ばか。」
「……ふっ、オレも優佳が一番可愛いよ。ホントなら軟禁したいくらい。」
「ややや病んでる!」
「うるさい。とりあえず優佳のことが一番愛してる。」
ツナは優佳の腰に手を回しながら後ろから抱きついた。
「どどどこをさわってんのよ!それに、あっさりと愛してると言わないでよ!」
「……眠い。」
ツナは優佳の言葉を無視しながら呟くと、眠りに入った。
「もう…ツナのばかやろー。」
優佳はそういうとゲームを再開したのだった。
end..
⇒おまけ&あとがき、