▼School Life..
□07
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――放課後。
「んーっ、はあぁ…。目が痛い。」
「知るかよ。お前が勝手に泣いたじゃん。」
「うっ…そうだけど……。」
ツナの言葉に麻央はため息をついた。
「さてと、帰ろっと。ツナは?」
「寄るとこあるから。じゃあ。」
「そっか。またねー。
(なんかツナ、あの時から妙にやさしいような…?
ツナに言ったら怒られそーだな。)」
麻央はおかしそうに笑いながら階段を降りていった。
「あっ、すみませ…ああっ!!」
後ろから声がしたのを気づき振り向くと、
"何か"に覆われたのか、目の前が真っ暗になった。
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「そろそろ帰るかな。」
ツナは独り言のように呟くと、教室を出て行くが、廊下がなにやら騒がしい。
「ったく、なんだよ。」
「!!沢田さん!麻央が、麻央が…!!」
「ユニ…!?麻央に何があったの?」
声をかけたユニは、目に涙を浮かべていた。
「沢田さんっ!麻央が…記憶喪失になっています!」
「……は?記憶…喪失?」
「そうなんです!どうしましようツナさん!」
「落ち着けよ、ハル。説明してくれない?」
「私が説明をします。」
後ろから声をかけたのは、アーデルハイトだった。
「麻央は階段から転げ落ちてしまい、頭を強打したようです。
その影響で記憶が飛んだようです。」
「…そんな、まさか?」
アーデルハイトの話を聞くうちにだんだんと青ざめるツナ。
「麻央は今、寮の医務室にいます。」
「わかった!オレ、そこに行くから。」
「私も行きます!」
「僕も…!」
ユニや炎真がツナに便乗するように言った。
「…わかった、行くぞ!」
ツナの声と共に走り出す3人だったが、炎真は走るのが遅かったのか
ツナに腕を引っ張られながら走っていた。
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――医務室。
「麻央!」
「うるせーぞ、ツナ。」
そこには理事長ことリボーンがいた。
「おじさま!麻央の状態はどうなんですか?」
「大丈夫だ。たんこぶが出来た程度だが、聞いたと思うが記憶喪失だ。」
「そんな…、何も覚えてないわけ?」
ツナは青ざめた表情で尋ねた。
「いいや、ここに転入する前のことまでは覚えているらしい。」
「…じゃあ、僕たちのことは忘れたの?」
「そうなるな…。」
炎真が消え入りそうな声に頷いたリボーン。