無人探査機

□ゴッドファーザーズ物語
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※今敏監督作品、Tokyo God Fathersのパロディでございます※

そこは東京。
スカイツリーが完成し、地デジ完全移行した今、徐々に輝きを失っている、東京タワーの下での物語。
沢山の人々がクリスマス・イブを祝っている今日、タワー下の公園のテントの中に、三人の男女がいた。
「で……俺はホームレスなのか?」
訝しげに問う、小汚ない格好をした金髪の青年。
よくよく見ると、かなり整った顔立ちをした彼は、ギンちゃんと言った。
本名かは定かでないが、ちょっと長いので、紀田正臣と書いてギンちゃんと読んでもらおう。
「……そうみたいよ」
不機嫌そうに言う妙齢の……いや、若い女性はミユキ。
こちらは矢霧波江と書く。
本当を言えば園原杏里かヴァローナと書きたかったのだが、動かないキャラになりそうなので断念する。
「き、紀田くんはまだいいじゃないか、波江さんも……僕なんか……」
半泣きになっているハナこと竜ヶ峰帝人。
「僕、女なんですか? もしかしてオカマ?」
明らか文字数が増えているのはスルーで。
「黙りなさい、女々しいわよ」
波江に一喝され、一体に不穏な雰囲気が流れ始める。
「ま、まあ……作者の言うには『全体の流れが終わるまで終わりませんので急いでください』だそうだから。さっさと始めるか」
正臣が取り成すと、波江は仕方ないと言った風に頷く。
このチームワークの欠片もない連中、果たしてハッピーエンドに辿り着けるのか。
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