東方真陽空
□命蓮寺の人達と
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もう朝なのだろうか?
部屋の外から鳥の声や、この寺に住んでいる人の声が聞こえてきた。
起きようとしたが、また夜のように起きられない。
昨日の夜みたいに腕に誰かが抱きついていたのではなく、体の上に誰かがのしかかっている感じだった。
目を開けると、目の前に現れたのは少女。
紫の傘を持っており、水色の髪をしていて、目の色が左右で違う少女が、自分の上に乗っていた。
「う…うらめしやー!!」
ペロッ
「う、うわああああ!!だ、誰だお前!!」
初対面でいきなり体に乗って、うらめしやと言われ、さらに持っている傘から出ている赤いもので、顔を舐められた為に大声を出してしまった。
その大声で何かが起こったと思ったのか、部屋の外からバタバタと足音が聞こえ、部屋の襖がバタンと開き、村沙とぬえが部屋に入ってきた。
「真哉!どうかしたの…ってこれはどんな状況!?」
「どんな状況なの?
………一晩でここまで進んじゃったのね」
「誤解だ!起きたらもう居たんだ!」