兎の詩

□幻聴
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昔はあんなに赤かったのに
今は一面、緑の森。

深くて静かな筈なのに
聴こえてくるのは呻き声

確かに己は人を殺めた
そうして此処まで生きてきた

僕には聴こえてくる声が
貴方の耳には届かない

僕には聴こえる呻き声
君に聴こえない呻き声

呻いているのは君の声…───
 

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