お嬢様は探偵さん 壱
□お嬢様は探偵さん
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真っ先に口を開いたのは香の親友である刹那で。
『どういう、事ですか...?』
信じられなくて、やっと搾り出した声は震えていた。
「今朝、連絡が取れなかったので香の御宅に窺ったのですが、いくら呼びかけても返事が無かったので、御宅にあがらせていただきました。
しかし寝室に行ったら、床にベッタリと致死量の血液が付いていて...。
今、DNA検査の結果待ちですが、恐らく本人の物でしょう。
警察を呼んで、捜査をお願いしました...。後で皆さんも警察の方々に話を聞かれると思うので、捜査に協力するように...。」
シスターの言葉が理解できない。
思考が追いつかない。
刹那は自分の席から立ち上がり、鞄を掴み教室を出る。
『シスター、今日は体調が優れないので帰らせて頂きます。』
それを聞くと、シスターは悲しそうな顔をしながら帰る事を許可してくれた。
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