お嬢様は探偵さん 壱
□お嬢様は探偵さん
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日が完全に昇りきった頃。
『お世話になりました。』
そう言って刹那はぺこりと頭を下げ、病院を後にした。
退院手続き当済ませ、カウンセリングの時間を聞いたりしていたら完全にお昼になってしまった。
刹那の目の前には懐かしいと感じる白百合学園。
刹那はゆっくりとした歩調で学校に入り、職員室を目指した。
職員室に入ればシスター達が驚いた顔で近寄ってきて、心配そうに声を掛けてきた。
『シスター、ご心配を掛けて申し訳ありませんでした。私ならもう大丈夫です。』
そう言って心配掛けないように小さく微笑む。
しかしそれでもシスター達の不安そうな顔は拭え切れない。
「くれぐれも無理はなさらないでくださいね。」
釘を刺されてしまった。
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