お嬢様は探偵さん 壱
□お嬢様は探偵さん
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ミナトには刹那が何故こんな事言ったのか分らなかった。
「なんでそんな事聞くの?」
ミナトの問いに刹那は言葉を濁した。
『一応だよ。』
刹那は紅茶の入ったカップを傾ける。
『んじゃ、そろそろ遊びも終わりにするか...。』
刹那はそう言って残り少なくなった紅茶を飲み干し、目を細めた。
その顔は年齢相応の表情で無く、悪戯を仕掛けようとしている...にしては悪すぎる表情をしていた。
ミナトはその表情を見て不安にかられたのは言うまでもない。
刹那はドアの前で一度止まり、ミナトを振り返った。
『御馳走様。』
そして静かに部屋を出て行った。
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