闇夜に咲き乱れる罪色の椿姫 壱
□闇夜に咲き乱れる罪色の椿姫
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一度自来也と共に修行の過程でゾンビを倒しに行った事がある。
初めて人外を見て驚くあの姿は面白かった。
なんで私はカメラを持っていないのだろうとさえ思った。
しかし伝説の三忍なだけあって、直ぐに平静を取り戻し、生かして捉える事が目的でない為(ゾンビだった為に殺そうとしてもなかなか死なないが)に容赦なく攻撃して見事撃退。
そんな事を考えながら神姫は一人、仲間も連れずに国境付近に向かっていた。
これから、吸血鬼退治に行くのだ。
吸血鬼...
人間の生き血を数日かけて吸い取り殺す。
もともとは人間で、吸血鬼が自分の生き血を人間に飲ませることで吸血鬼にする。
日光や十字架は効果がないが死人の血に弱い。
彼らを殺すには首を切り落とすしかない。
日光が出ている間は寝ていて、日が沈んでから 活動する。
そう、まるでヒキニートなんです。
一番最初の吸血鬼、アルファ吸血鬼がいるらしいが、今のところそんなやつ知らないし、出会った記憶はない。
いくらお互いが闇に属する種族だろうと仲良しこよしにはなれないし、仮に出会ってしまったら喧嘩になってしまうに決まっている(喧嘩なんてかわいいもんじゃない、きっと戦争だ)。
そして噂に聞いた街に辿りつけば、既に日が落ちていた。
勿論この時間帯に来れるように計算していた。
街に着けばやっぱりいるのはガラが悪そうな奴らばかりで、一般市民は明りを消し、家に篭っている。
「よう、姉ちゃん。こんな夜中にナニやってるんだ?」
声を掛けられた。
姉ぇちゃん、体系で女性と分かったのだろうか。
こんな真っ暗の中フードをかぶっているのにもかかわらずよく女だと分かったなと感心した。
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