短い物語
□思い出の場所
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ぽかぽかとした昼下がり
「銀時、小太郎、晋介。
今日はいい天気なのでお出かけしましょうか。」
ちゃんばらという名の喧嘩をやっていた3人は一斉に振り向いた。
そして、三人は無邪気に笑いながら言った。
「「「はい!」」」
「わー、凄え!」
晋助が声を上げた。
そこは、小高い丘があり辺り一面緑だった。
緑色の草がさらさらと風に合わせて揺れていた。小さい花が所々咲いていた。
「先生、綺麗ですね!!」
小太郎が嬉しそうに言った。銀時は、1つの草の花弁をちぎり咥えた。
「えっ、銀時。何をしているのだ?」
小太郎が慌てて銀時に近寄る。銀時はもう一つ花弁をちぎり小太郎に渡した。
「このはなのみつ、あまくておいしい。」
それを聞いて恐る恐る口に咥えた小太郎は笑った。
「本当だ。甘くて美味しい。」
「ヅラはお坊ちゃまだからな〜。」
晋助が茶化すと小太郎も負けじと言い返した。
「はっ、虫もまともに触れないお前がいうな。」
「なんだと?」
そのやり取りを見ていた松陽と銀時が面白そうに笑った。
小太郎と晋助もだんだんとおかしくなったのか笑った。
とっても、和やかで素敵な時間だった。
「銀ちゃん!見てヨ!」