華鬼

□幸せの花
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―とある一角の花屋

『いらっしゃいませー』

笑顔でお客と接するひとりの少女

『あ、いらっしゃい。早咲さん』

「うん。」

『いつも来てくれてありがとう。丁度休憩しようと思ってたの。一緒にお茶しましょう』

「ありがと。」

少女は笑顔で水羽を奥へ導いた

奥の部屋は花の香りで満ちていて、白で統一された部屋だった
至る所に白い花が飾られている

『はい』

「ありがとう。ねぇ、ここの花屋はいつも真白しかいないけど他に働いてないの?」

『んー。もともとはわたしの両親が二人でやっていた店だから従業員はもともといなかったんですよ。で、ふたりとも亡くなっちゃってね、私一人で店をやってるの。従業員雇えるほど余裕もないし。最近はお客さん増えたけど』

「じゃあここにも一人で住んでるの?」

真白は寂しそうに微笑みながらうなずいた

『だから早咲さんがよく来てくれてうれしいですよ。』

「そっか・・・」

水羽は彼女に惚れている
だから彼女には悲しい顔をしないでほしいと思っている

『・・・』

真白は無言でカップを見つめている

「・・・」

水羽はその姿を無言で見つめている

『えっと・・・私の顔何かついてますか?』

「・・・ねぇ」

『はい?』

「結婚して」

『・・・はいぃ///?』

「冗談」

『で、ですよね///』

真白あわててはカップに視線を戻した
とても赤くなっている

「(本当は本気だけどね)」

水羽はいつか真白を花嫁にしたいと思っていた

「(いつか・・・絶対・・・)」



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