薄月鬼

□第五話
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平成二十五年5月
京都 壬生・旅館史崎


美月【ふぅ…】

昨夜のあの一件が有った翌日
つまり今朝だ
泉水は随分真剣な顔で
【追い出しちゃおうよ、その方が楽だし】という
咲妃先輩はそれに対して

【気に入らない子は追い出して終わりって考えはあまりに無情ね】と言うが

土深ちゃんはやはり 【だけど、此ばかりは慷慨するわけにはいかないわね、仮にもあたしたちは学生よ。】と助言する
二人の言葉に対して未木と祐樹はやはり

【泉水の意見も一理あるな、だけどあたしはうさぎちゃんや咲妃先輩の決断に従うまでだな】

【あたしは、美月が居たいなら居させてやればいいと思うぜ、この子は別にあの人たちが羅刹になりたくてなったんじゃ無いのは承知してるよ】と言うが

俺はやはりあいつを追い出してやる気にならないと言うのも…美月は三十世紀の未来では俺と母子という事になるから闇雲に【出てけ】なんて言えないし言いたくもねぇからな

俺はやはり
【美月を怖がらせるような情報はあんまながすな】と言うほかねぇ

泉水【あーあ、これで益々追い出しにくいわよ】

土深【あんたも女の子何だし、少しは笑顔見せてみなよ】


美月【〔心:いや俺男だし!あ…そうだった、未来から此方にトリップするときに危ねぇ目に会わないように女の服で来たんだ。〕】


未来【あたしも子供の頃はね竹刀でど突かれたわよ。確かに弱気になることも在るけどな…女の子なら…ね】

一女【うさぎちゃん、……結果も解らないしこの子を一度部屋に戻らせるわね。同席状態だと誰が余計なこと流したら処遇もなにも追い出さないとダメになりそうよ】

うさぎ【そうね、任せるわね】
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