薄月鬼

□第十二話
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葵【あ、うさぎ達も俺や紫海達と同じ高校にくんのか?】

泉水【うん、まあね薄桜高校なら内部入学可能だからね】

葵【だよな、俺もそれが理由で、薄桜高校に入学したからな。】

泉水【まあね。】

紫海【あたしは元々島原学園中等部だったの、藩の都合で薄桜中学校に編入したわ。それから二年…いまは薄桜高校一年生よ。】


うさぎ【俺もだ、前は薄苓中だったが現在の屯所からの通学は難しいって理由で薄桜中に転入したんだ】

紫海【似たような経緯ね。皆色々有るのね。】

薄桜中に転入してくる前から俺達と
紫海、葵、冥華さんとは仲はそこそこ順調でよく勉強の話や進路の相談もよくしている。

未木【あれ、紫海じゃん!部活は?】

紫海【今日は部活休みなのよ。】
それから、2ヶ月
修学旅行当日

〔平成二十五年6月〕

泉水【たしか今日からよね修学旅行】

うさぎ【おぅ、そうだな。桃火は車酔いやすいんだろ?平気か?】

桃火【ええ、大丈夫ですよ。ありがとう。】


それから二時間後
オレ達が乗るバスが動き出して一時間たった頃桃火は車酔いしたようだ

桃火【う…おぇ…】

うさぎ【どうしたの?酔ったの桃火?】
と、桃火の背中をさすっていたら担任の良順先生がきた

一女【あ、良順先生。桃火が車酔いしてしまって…】

桃火【う…良順先…生。】

一女の言うように桃火か重度の車酔いので寝込んでいた。それから二時間後、宿泊先のホテルについて桃火のベッドをセッティングしてから食堂へ移動する準備に取りかかる


うさぎ【桃火、まだ気持ち悪い?】

桃火【ええ…お昼は食べれないかもです。】

俺は桃火の看病の為に部屋に残った

うさぎ【かなり酷いな…、ちょっと待って、桃火】

ふと桃火の枕元の洗面器に目をやれば満杯に溜まっていた

うさぎ【桃火は寝てて。そろそろ土深と交代するよ】

土深【桃火〜。平気か?】

桃火【ええ…まあ何とか大丈…おぇ】

それから暫くして夕飯の時間

うさぎ【あ、もう夕飯の時間ね。】

泉水【さっきあんな大変だったのにいきなり食べて大丈夫?】

桃火【ええ。平気です…と言いたいところですが無理っぽいです】

色々あって遂に修学旅行最終日帰りの飛行機のなかで俺は酔ったから寝てた

桃火【うさぎ、大丈夫ですか?】

うさぎ【大丈夫、ありがと】

そして漸く京都に戻り学校に着いたが
あの飛行機酔いの吐き気は半端ねぇ

〔四時間後、屯所〕
祐樹【おかえり!みんなやっと帰ってきたな!】

うさぎ【只今…、ちょっと飛行機に酔って気持ち悪い…げぇえ…】

祐樹【うん、そうか…暫く寝て来なよ。】

俺は気分が悪かったので暫くその場で吐いていた

未木【うさぎ〜。大丈夫?

【〜、ああ…まあな…】

どうしたんだ、確かあっちにいるよな。

翌日、修学旅行の振替休日の日

桃火【もう少しで夏休みですね、たまには遊びたい気もしますが】

未木【そうだね!たまにはゲーセンやカラオケいきたいね。】

桃火【そうですね、……キャンプとかどうでしょう】

咲妃【そう言えばうさぎ達のテストの成績はどうでした?】

良順【うん、学年no.1は依然、一女さん、桃火さん、未木さん、クラストップはうさぎさんと泉水さん。しかし、土深さんの成績が芳しくない陽で。】

土深【はぁ、これじゃ受験どころか内部入学すら怪しいかな…あたし】

祐樹【てかそれはあたしもだよ…泉水達は補習ないからいいよな!】

泉水【だよね。まああたしも一年生の時は補習ばかりだったけどね!】

うさぎ【あたしは理系の1教科のみの補習で終わりだった。それはあんたが勉強嫌いだからよね】

一女【次のテスト前に勉強済ませておくと楽よね】

うさぎ【まあ、そうね、むだな補習も省けるし】

未木【よし!明日から次のテストにむけて勉強再開だ!】

土深【うん!じゃあ頑張れ、祐樹!】

祐樹【【何であたしだけなのよ!成績優秀な土深ちゃんがやんないと!】】

千鶴【勉強会か、丁度良いな。俺も参加するぜ】

祐樹【あ、だよね。じゃ、明日から3人で勉強再開だな!】
土深【ちょ、待ちなさいよ!あたしだって参加しない訳じゃ無いわよ!】

うさぎ【そうね、じゃ、いまから勉強する?】

土深【【いや だから勉強会出ないとは言ってないじゃない、ねぇ祐樹】】

一女【準備したすぐサボらせないからね?成績アップしたいでしょ?】
良順【結論から話そう、いまの成績で、桜堰女学院高等部は受験不可能だと思われる】

泉水【なんだ、今の学年ランキングだと他を受けた方が良さそうですか?】

良順【そうなるね、いまの学年ランキングだと、内部入学で薄桜高校へ進むか、美倉女子高を外部受験するしか道はないね】

泉水と同じ高校に行けなくなる?!

泉水【でも面と向かっていわれたらショックね。やっぱり勉強しないといよいよやばいかな】

良順【まあそうなるね。一年生の頃に勉強せず遊んでいた結果だね…実は私もうさぎさんには秘密にしていることが】

良順先生がうさぎちゃんに隠し事?

良順【学年クラス共に今のランクでは名門高校への受験は勧められないなんてとてもじゃないが言えないけどな】

その時一女が千鶴の後方に立った

千鶴【!】

一女【落ち着いて。そのまま身をひそめて】

俺は頷き身を潜めた

友梨香【一女ちゃんが居なかったらうさぎは多分パニックをおこして気絶していたわ】


千鶴【……サンキュー、一女。君のお陰でパニックで気絶は免れたよ】

一女【……ううん。千鶴ちゃんが大丈夫なら良かったわ。けど指示通り動いてくれて安心した、それで泉水のことだけど、進路に関しては他言なくね】

友梨香【泉水の成績が落ちているのを知れば隊士達がバカにするだけでなくうさぎや咲妃先輩に心配かけるからね】
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