薄月鬼

□第五話
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その頃、美月は1人縁側で夜空を見上げる

美月【〔心:俺このまま追い出されんのかな…まだ良太ともあえてねえってのに、こんな女コスプレまでしてきたのに…良太、どこにいんだよ〕】

生き別れの弟、三十世紀の俺から見れば息子の良太に会えず悩みに悩む美月にかけてやる言葉もねぇ

美月【〔心:やっぱり何時までも泣いてなんか居れないな。よし、部屋に戻るか〕】

がたっとドアが閉まる音が鳴ったと同時に咲妃先輩の【ちょ!】っという声がする


泉水【あれ、先輩ここ、美月くんのへやだよ、なにしてんのさ】

桃火【何時までも部屋に隠られても困ります君の精神が暗くなるだけですよ?】
美月【……】

うさぎ【引き籠もるなら追い出す。昨日もそう話したはずだが?】

泉水【寂しいけど追い出しちゃうしか無いかもね言うだけで部屋を一歩も出ない子なんて関わりたくないからね】

美月【〔心:どうせ追い出されるなら部屋から出ないでいよう〕】
と、俺は美月から抱き締めていた手を離した

うさぎ【……おまえな、何時までも引きこもってる気か?】

美月【嫌だ…寂しいから離れんなよ、母ちゃ…いやうさぎ】

うさぎ【抱き締めてたら甘えてまた引きこもるだろがバカ】

美月【けど、出て行きたくねぇから!…それに俺やんないと駄目なことが】

うさぎ【年端も行かねえ坊主が可愛げない女装までしてなにをやり抜こうってんだ?】

美月【え?それは…なあうさぎ、なあ……いま 坊主って】

桃火【……なる程ね、やはり男の子だったんですか君は】
泉水【どう見ても男の子だよね君は格好良く化けたつもりでも完璧じゃないね】

美月【……うぁ!?〔心:やべほんとは皆にもわかってたんだ〕】

咲妃【あたしも実は気付いていたのよ。やっぱりね】

うさぎ【なあ、なんか伝えてぇなら独りで抱え込まないで全部話せよな?】

第五話 完
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