銀魂

□神隠し
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異変は突然に…しかし、音も無く訪れた…。


「新ちゃん、疲れない?大丈夫?」

社から半分程山を下りた所で、妙は新八に声を掛けた。
村人の言葉を気にしていた行きとは違い、妙の声は明るかった。


「新ちゃん?」


しかし、後ろを歩いている筈の新八の返答がない。
妙は言い様の無い胸騒ぎを覚え、背後を振り返る。


「新ちゃん…?」


そこに居る筈の新八は…居なかった。


「し、新ちゃん!!??」


有らん限りの声を張り上げ、新八の名を叫ぶ。

今迄確かに己の後ろを歩いていたのに…。

どうして…。

忽然と姿を消してしまった新八。


「新ちゃん!!!」


妙は捜した。

山道を戻り、社や道の端の茂み、樹々の間を隈無く見たが、何処にも新八は居なかった…。


翌日には、村人総出で山狩りを行なった。
だが、どうしても見つける事は出来なかった…。


「何で!?何でよ!!??新ちゃん!!!」
「妙ちゃん…だから言ったんだよ。守り神様は気紛れだ…時折こうやって子供を攫う」
「わぁああぁぁぁ!!!!」

妙の悲痛な泣き声が響く。
己の浅はか故に弟は居なくなってしまった。
たった一人の己の肉親が…。



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