なると2
□もしも、四代目が激怒したら
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「ちょっと、サクラ??」
―ガガッ、ピー…え〜、静粛に―
再び声を掛けてくるいのの声を遮るように、突然鳴り響くスピーカーからの音声。
―皆、忙しい所すまぬの―
声の主は三代目火影のようだ。
―今日、皆に集まってもらったのは…ある事を発表したいと―
―皆さん!お久しぶりです!―
ザワッ!?
三代目の話の腰を折り、突如として現れたのは、黄金色に輝く髪を靡かせたミナト。
遠目にも鮮やかなその髪に、変わらぬ顔(カンバセ)に、人々はざわめき、目の錯覚で無い事を知る。
「えぇ!?」
「嘘だろ!?」
「アスマ先生?誰なんですか?」
「く、紅先生?大丈夫ですか?」
有り得ない現実を目の当たりにした為に青ざめ、固まる上忍二人を、いのとヒナタは心配そうに声を掛けた。
だが、固まる二人には、その問いに応える余裕はない。
「四代目火影だ」
「「「「「よ、四代目!!??」」」」」
「本物よ;;」
代わりに答えたのはサスケとサクラ。
二人の言葉にオウム返しのように叫ぶのは下忍達。
「だ…だって」
「四代目って言やぁ;;」
「し、死んで」
「そう。だから幽霊なの。あれでも」
「「「「「はあ!!??」」」」」
「「……;;」」
受け入れ難い事だが、確かに事実だ。
"幽霊"発言に今度は上忍二人はおろか、遠巻きにしていた里人までも叫んでしまう。
―え〜、知らない人も居ると思うので自己紹介します。僕は嘗て四代目火影と呼ばれていた、波風ミナトです。12年前死んでいるので、幽霊ではありますがvV―
「「「「「!!??」」」」」
ミナトの至って軽く、陽気で緊張感の無い声が事実を告げる。
(当たり前だが、)半信半疑の者が殆どだったが、告げた途端に身体を浮かせ、空中を浮遊しだしたミナトを見た瞬間、皆その言葉が真実なのだと悟った…。
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