なると2

□"慰霊祭"
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まだまだ残暑が厳しいとある日。

里の一角で里の重役ばかりが集まり、深刻な話し合いが行われていた。


「では、どうしてもナルトを抹殺しろと…?」
「各大名家からの依頼じゃ」
「三代目よ。もう"あれ"を生かしてはおけん」
「元より"あれ"は里の異物。排除されるべき"モノ"だ」


三代目や里の御意見番達は深刻な顔で物騒な言葉を綴っていく。

そして、重苦しい沈黙の末に三代目の口からポツリと言葉が零れた。


「………後悔するぞ」
「何を言う」
「"あれ"を始末できるのだぞ!」
「皆、喜ぶ事はあっても後悔などする筈がない」
「慰霊祭も間近じゃ」
「"あれ"の最後に相応しき日だ」
「………」


止めさせる事はおろか思い留まらせる事も不可能なこの事態に、三代目は唯静かに目を閉じた。

迫害を受けても何一つ文句を言わず、其処か里の為に日々奔走する優しい、優しすぎる子供を護る事が出来ない苛立ちと、里の者達の狭量さに怒りと哀しみが込み上げる。

しかし、いかな火影と言えどこの決定を覆す事は出来ない。



こうして、十月十日に行われる慰霊祭にて、うずまきナルトの処刑は決定した。



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