なると2

□もしも、四代目が嫉妬したら
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木の葉の里で最も大きな病院、その名は木の葉総合病院。

常時医療スペシャリストの忍びが数名詰めており、夜中だろうが明け方だろうが常に準備体制を整え、不足の事態にも即対応出来るよう命じられている。

そして本日、凡そ昼間には似つかわしくない程の重傷の患者が運び込まれた。


急患の名ははたけカカシ。
複雑骨折に内臓破裂、出血多量など生きているのが不思議な程の重傷を負っていたが、優秀な医療忍者達のお陰でどうにか一命を取り留め、数週間後には退院出来る程にまで治癒された。


「先生…大丈夫だってば?」
「ん、何とかね;;」
「…何だってこんな事になったんだってばよ;;先生もお父さんも…里は凄い事になってるってば!」


そう、ミナトとカカシが大乱闘を繰り広げ、仕舞いには加減(常識)知らずなミナトがカカシを大蝦蟇の下敷きにすると言う有り得ない方法を取った事により事態は更に悪化の一途を辿ったのだ。

カカシを重傷に陥らせると共に里にも多大なる被害を及ぼしたミナトは、罰として里の復旧作業を命じられている。

その経緯は遡ること数時間前…。


『………………;;』
『じいちゃん、大丈夫?』


ナルトは里の無惨な有り様に茫然自失の三代目へと恐る恐る声をかける。

自分のせいではないが、上司であり恋人でもあるカカシと、今日知ったばかりであるが、父親がしでかした事である。
ナルトは何ともいたたまれない気持ちを抱えていた。


『ナルトや…わしの頼みを聞いておくれ;;』
『う、うん』


そんな重苦しい雰囲気の中、ミナトのせいでめっきり老けこんでしまった三代目は、ナルトへと向き直ると悲痛な声で訴えてきた。
そして、ナルトに小声で耳打ちする。


『……ボソボソ…』
『そう言えば良いってば?』
『頼む』
『分かったってばよ』



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