なると

□幼かったあの子と今のあの子
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九尾が赤子の腹に封印されてから四年の月日がたった…。
今だ戦いの傷跡は消えず里人の殆どは九尾を封印された赤子に肉親や恋人、友人、同僚を殺された怨みや憎しみといった感情をぶつけ、心の傷を癒そうとしていた。
里人の負の感情を一心に受け、里の犠牲となった幼い命。
そんな赤子を気に留める者はこの広い木の葉の里でも二人しかいなかった…。
一人は、木の葉の長『三代目火影』。もう一人はエリート忍者と名高い『はたけカカシ』であった。
二人は赤子の命を守る為立ち入り禁止の森の奥深くに赤子を匿い育てる事にした。如何に強い忍といえど、二人だけで里人から赤子を守る為にはこうするより他なかった…。


「カカシにーちゃ!ナルそとにいきたい〜」
小さい金色の固まりがカカシの足にへばりつく。
「ん〜?そうだな、今日は天気も良いし、外で遊ぶか」
「わ〜い!」
カカシの言葉に歓声を上げる小さな子供。『九尾の入れ物』として、里の犠牲となった『うずまきナルト』である。
「カカシにーちゃ、はやくはやく!」
「ナルト、そんなに急ぐと転…」
そこまで言った所で子供は、思い切り盛大な音をさせて転んだのだった。
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