銀魂

□鬼神阿修羅
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朝靄が立込める早朝。
既に戦場では攘夷志士と天人が戦闘を開始していた。

戦場に於(オイ)てためらいは命取りであり、時に非情にならなくては生き残れないものである。

「うおぉー!!」
「うぎゃーーっ」
「ひぃぃ、た、助けっ…ぎゃあっ」
「うわぁぁー!」
「ぐあっ」
「どりゃー!」

刀と刀がぶつかりあい、金属の音が鳴り響き、肉や骨が斬られる音や、血や身体の一部が地面に落ちる音、断末魔の悲鳴や奇声を発する人々で埋め尽くされた戦場…。
そんな場所に不釣り合いな小さな少年が交ざっていた。

「ナァンダ〜?コノガキ?」
「可哀相二、紛レ込ンダノカ。ダガコノ辺リノ地球人ハ皆殺シトノ達シダ!」
「恨ムナラコンナ所ニ迷イ込ンダ自分ヲ恨ミナ!」
「死ネー!」
「…」

犬やら猫科の顔を持つ天人数人が小さな少年、新八に斬りかかる。
新八は、一瞬瞳を閉じ、深く深呼吸をして呼吸を整えると、斬りかかってきた天人を躱しつつ、少しずつだが慣れてきた真剣を抜いた。

「参ります」



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