ぬらひょん

□淡い思い
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「わ、若ー!!」
「又ですかー!!」
「悪戯が過ぎますぞー!!」
「あはは!や〜い、引っ掛かった〜vV」


爽やかな朝の雰囲気をぶち壊しにする叫び声が響き渡った。

それは、縄に足を拘束され、尚且つ木に逆さに吊された雪女。

地面に掘られた穴の中へとその厳つい身体をスッポリと収めた青田坊。

その穴に一緒に落ちた黒田坊によるものだった。

そして、その三人を罠に嵌めた若ことリクオ。
リクオはそれはそれは楽しそうに笑うと三人をそのままに走り去ってしまった。

後に残された雪女、青田坊、黒田坊の三人は唯唯溜め息しか出てこなかった。
総大将こと、ぬらりひょんの孫に当たるリクオは、ぬらりひょん譲りの悪戯好き。
子供ならではの悪戯の数々。
体力有り余る5才児の相手を言付かる三人は、日々巧妙になっていく悪戯や罠に、嘆くしか無い毎日だった。



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