銀魂

□神隠し
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「新ちゃん、はぐれちゃ駄目よ?」
「はい、姉上」


子供には少し辛い傾斜の山道を、二人の子供は黙々と登る。

二人は山の中腹に祠られている守り神様の社へと向かっていた。

志村妙・九才。
志村新八・七才。

幼い二人の両親は、昨年の流行病であっさりとこの世を去ってしまった。
他に頼れる親戚も無い姉弟は、小さい畑で野菜を育て、山にある山菜や木の実を採り、川に行っては魚を釣り、貧しいながらも二人で力を合わせ、何とか今日まで生きて来た。

きっと、何事も無く生きて来れたのは、あの世に逝った両親と、村の守り神様のおかげである。
そう考えた二人は、守り神様に御礼を兼ね、御参りをする事にしたのだ。



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