*Dream*

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「…この地に帰ってくるのは2年振りだね」

空の下から見えたのはかつて自分がポケモン解放の為に新たな世界を作り出そうとしていた土地。

(ボクはトモダチの為に…この土地や世界を根本から変えようとしていた)

でも、それは間違いであると気付かされたのだ。
全員が全員、ポケモンを痛めつける悪いトレーナーではないのだと。

(……それを教えてくれたのは…君達だった)


互いに信じ合うトレーナーとポケモンの絆を絶ってはいけないと出会った2人のトレーナーが教えてくれた。

1人は自分と同じ様に対なる伝説のドラゴンポケモンに選ばれたもう1人の英雄。
そしてもう1人はポケモン達に好かれる体質を持つ心優しいトレーナー。

(……トウコ、トウヤ……元気にしているかな)

彼等と会わなければ
過ちに気づく事無くゲーチスの言葉巧みに操り人形のまま王として、そしてイッシュはポケモン解放と同時に人々から笑顔が消えていただろう。

「!……トモダチの声が聞こえる」

耳を済ますと何処からか解らないが
とても楽しそうなそんな声が耳に届いた。

「みんな、心の底から嬉しくてそして楽しんでいる。そんな声だ」
『…ルーワ』

しかし、ドラゴンポケモンが小さく一鳴きした事に

「…うん……そうだね、急ごうか。君の言っている事が本当なら、"彼"を止めなければならない。そして助けなければ…苦しんでいるトモダチを!」

その思いに答える様にドラゴンポケモンが速度を上げていく。

(……今度はボクがトモダチを救う番だ!トウコとトウヤがボクを救ってくれた様に!)

その影がヒウンシティを通過し
ヒウンの空き地にもその影が通り過ぎていった。


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