ごめんね、
□迷惑電話?
1ページ/3ページ
「あー…今日も宍戸さん可愛かったなァー」
ベッドから落ちそうなほど転がり悶える鳳。
効果音をつけるならゴロンゴロンだ。
日常茶飯事である。
「声聞きたいよー抱きしめたいよー」
欲望を余すことなく全て愛猫にぶちまける。
本当に嫌そうな顔の猫。(当然だ)
「ぅなー」
逃げるように手から離れる猫を最愛の人物と重ねる。
「…あ!!」
何か思いついたらしく、慌ててケータイを取り出す。(ちなみに待ち受けは宍戸の寝顔。裏待ち受けは裸体の宍戸(盗撮)
光速の速さで履歴から宍戸の番号を表示する。(きもい)
指の動きなどもはや見えない。
これぞ神業。(ぇ)
『この番号は、現在使われておりません…』
「あれ??」
予想外の事態に少し焦る鳳。
もう一度番号を押す。
『在使われ』
「何で?何で??」
意味もなく宍戸の写真に問いかける(それも盗撮)
「まさか…宍戸さん、ケータイの番号変えた??…俺に相談もなしに???」
何故鳳に相談しなければならないのだ…。
「…ぅわぁ――――――んっっ!!!!宍戸さんのばかばかァっ!!!!酷いよぉ〜!!」
本人の前だと口が裂けても絶対に言えない言葉を、ケータイにむかって泣きながら言う忠犬・長太郎。
「ぐすっ…メール…」
幼子のように単語でひとり言を言っている。
妖しいことこの上ない。
メール送信。
受信。
「わ――――っっん!!!やっぱり送れないよ〜〜〜」
どうやら宍戸は完全にケータイを変えたらしい。
「こうなったら…」
珍しく躊躇する鳳(宍戸関連で)
「…っわ――――――――っっ!!!!!!!!!!!!!!緊張するーっっ」
そのトキの鳳の顔は、まるでバレンタインの時の女の子のようだった(乙女)
「ダメだ!! 宍戸さんの自宅だなんて恥ずかしくって…!!!!もし…もしお兄様が出たらどうしよう!!何て挨拶しようかな。あっ、お母様の場合も考えなくちゃ!!」
妄想大爆発
日常茶飯事だ。
「そ…そうだ……もし万が一、お父様が出たら……っっっっ!!!!!!!」
どうでもいいが、婿気取りかコンニャロウ!!
「 あ―――――――――――っどうしよっっっ!!!!本当に緊張してきた!!!!」
早くしろよ。