詩
□黒と白と紅
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花びらを散らした罪を償え、償え、と
僕の心臓は高鳴る
にじむ冷や汗を気にもせずに
ゆるむ口元をぬぐった
罪悪と快楽の狭間で
うろついている瞳は
不意に一筋の涙を流した
果たしてそれはどちらの気持ちの塊なのか
わからないし、もしかしたら
「忘れた」のかもしれない
うつろに寄り添う
白い指先が僕に触れた
花びらが貴方の指先に落ちた
ああ ああ そうか
こんなにも美しい
この紅はこんなにも美しいのか
錆びた床に敷き詰めた
花びらの上で罪を舐めあって
罪悪の涙が
快楽の涙が
貴方の指を紅く染める
愛おしいの数だけ
糸を引く鮮やかな紅
この遊びの罪ごと
貴方は僕を許してくれるというの