詩
□2012年
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【交差点でのエンカウント率が半端ない件について】
目の前の信号は点滅
踏み切りは閉まりかけ
前をちんたら歩いている人の
追い越し方がわからない
渡っても渡らなくても
追い越しても追い越さなくても
僕の気持ちはなんだか晴れない
ほらあの交差点で
早歩きをしだすとさ
きまって鉢合わせ
今日も
交差点でのエンカウント率に
僕は不満を感じている
「そんなに死んでほしいのか?」と
思いながら足早に去る
目の前の扉は開かなくて
改札も閉まりっぱなし
反対側に降りたいけれど
人の避け方がわからない
ほらまた交差点で
早歩きをしだすとさ
きまって鉢合わせ
今日も
交差点でのエンカウント率に
僕は不穏を感じている
「そんなに死んでほしいのか?」と
思いながら足早に去る