短編小説
□原因は
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「あれ?ここに入れておいたのにないや。なんで?」
「銀さん、神楽ちゃん」
新八は部屋をキョロキョロしながら話かけた。
「おー何だい。新八君」
銀時はソファーに寝そべりながらジャンプから目を反らさずに生返事をした。
「どーしたアルカ?」
神楽もテレビから目を離さず返事を返した。二人とも体さえもこちらに向けようとしない。
「二人ともお菓子食べました?」
その言葉に二人はビクッとなった。
「台所の下に入れて置いたんだけどなぁ。違う場所に置いたんだっけ?」
と新八がブツブツ言っていると神楽が
「新ちゃん、その年でボケちゃったの?」
と哀れな顔をしながら新八のほうを向いた。
「…神楽ちゃんその顔…」神楽の口元にはチョコがついていて鼻血まで出していた。
「まさか銀さんも!!」
と言いジャンプを取り上げ顔を見た。
予想通り口元に食べカスがついていた。
「ハハハー。神楽が『銀ちゃんいいもんみつけたアルよー(銀時裏声)』って言って持ってきたからついパクッと。」
とヘラヘラ言う。
「…ついって。どれ位食べたんですか?特売でいっぱい買っといたんですよ?残りはどこへ?」
銀時と神楽は声を合わせて
「「ない(ヨ)」」
と言った。
「でも大体は神楽が食ったんだよ。な?」
と神楽に振る。
「何を言うカ。銀ちゃんが一番一杯食べてたヨ。大人は汚いネ。なんでも人のせいにして」
二人が言い争いを始めた時ドンッ
と机を叩く音がした。