反対な彼女

□反対な彼女‐沙織‐
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「…あのぉ未来ちゃん大丈夫?えとその昨日は」

私はデスクに突っ伏している未来ちゃんに恐る恐る話しかける
いちおう朝に事の顛末は聞いた。非常に失礼な話なんだけど私は今回も前回同様何も覚えていなかった
本当悔しい

しかも未来ちゃんはソファーで寝てたし、朝は5時に起きて帰って行ったし
さすがに疲れている様子
重ね重ねごめんなさいって感じです

未来ちゃんは昼休みになった瞬間デスクに突っ伏していた
それはもう崩れ落ちるように

それを見た私は心配で未来ちゃんの横に立って話しかけてみた

「あ、沙織さん…何か用ですか?」

未来ちゃんの目は少し潤んでいて頬がどことなく赤い
不謹慎にもドキッとしてしまった

「用って用じゃないの。ただ未来ちゃん疲れてるのかなって思って」

「いえ、疲れてはいません大丈夫ですよ」

そういって未来ちゃんは弱弱しく微笑んでいた
大丈夫って未来ちゃんは言ってるけど何だかいつもの未来ちゃんには見えない

「本当に?」

「はい本当に大丈夫ですよ」

「なら…いいんだけど」

どうにも腑に落ちない
絶対に何かがおかしいのに

「すいません気を使わせてしまって…あ、沙織さんお昼どうするんですか?」

「外かな未来ちゃんも行く?」

見たところ未来ちゃんのデスクにはお弁当が置かれてはいない
ということは今日も作ってないのかな

「すいません…今日は遠慮しておきます。まだ仕事で確認したいところがありまして。沙織さんは私のこと気にしないでどうぞ食べてきてください」

「そう…そっか残念。じゃあ私行くね」

何か悲しいかも。何かあるのに言ってくれないし
私そんなに頼りにならないかな?そりゃ昨日は酔ってまたキスしちゃってたみたいだしさ
あ、もしかしてそれで避けられてるとかだったらどうしよう
凄くへこみそう。っていうか告白もせずふられちゃっているようなものじゃない?これって

「いってらっしゃい沙織さん」

やっぱり弱弱しい笑顔
どうしてそんな顔しているの未来ちゃん
私…どうしたらいいの?

「うん行ってきます」

私は後ろ髪を引かれるおもいで未来ちゃんのデスクから離れていった
そしてオフィスから出て行くとき未来ちゃんの後姿を見た

「本当に何もないの?」

絶対そんなことない
だってまた未来ちゃんはデスクに突っ伏してたから
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