飲ませないで!!

□飲ませないで!!‐遥‐
2ページ/2ページ

そして主任は適当に空になったコップを床に置き私の顔をはさむと
私の口横のこぼれてしまった日本酒跡をいきなり舐めてきた
口、首そこまで舐めると、いきなりシャツのボタンを胸元までとられていた

「ちょ……主任」

でも酔いが回ってしまい上手いこと主任を避けられない

「まだ、酔わないの?」

あんた無駄にお酒強いのよね何て不満そうに私を見ていた

「酔わして……どうしたいんです」

「酔わないと坂下強気になてくれないじゃない」

「私が強気?」

「そうよ。強気にならなきゃ坂下手出してくれないし」

私が……手?は、え、手えええええええぇっっ!!??

「何回私が坂下にお持ち帰りされてると思ってるのよ?最近は連日朝帰りよ」

「え、は、そ、はぁ!?そ、そんなっ覚えてないです私、全然覚えてない」

「あーそうみたいね。あんた自分で説明してくれたわよ酔ってても親切よね」

自分は酔うと記憶がなくなることが多いと言ってたらしく
だから主任は何となく私が起きる前に出て行って昼間本当に覚えていないのか観察していたと笑いながら言った

「本当に覚えてなくて面白かったわ。何回目で気づくかなって思ったんだけど全然駄目ね、あんた」

「そ、そんなぁ……もう私どうしたら」

「じゃ付き合う?責任取りなさいよ」

「っ!?しゅ、主任とですか?な、何か吸い取られそうで怖――」

「何言ってるの?坂下の方が凄かったわよ」

もう自分が信じられない
どんなの、どんなんなってるの自分!?何を主任にしてたの自分!?

「全然寝かせてくれないんだもの。次の日の仕事大変だったんだから」

そう言いながらも笑顔の主任。その笑顔正直怖いっす主任
肉食動物がターゲットをロックオンして追いかけているような緊迫感
私の背後、もとい正面にはお腹を空かした肉食動物、内藤理沙が怪しく微笑んでいた

「でも、意外と坂下上手いのよ……正直驚いたわ」

か、数だけは記憶はないがこなしていたから、なの!?
そんな副産物いらないっっ

あーもうどうしようと頭を抱えてしまいたくなる
そして私が苦しんでいると主任は今度自分の口にお酒を流し込んでいた
私はそれを見てこんな時に飲まなくても何て思っていたらがつっと頬を挟まれ口が開いてしまった瞬間
無理矢理キスされていて、無理矢理またお酒を流し込まれていた

完全にお酒を流し込まれぷはっと主任は口を離し私の頭はかなりクラクラ

「あんたは私から逃げられないわ」

「そ、そのセリフすっごくストーカーチックです主任」

「私はそんなことしない。堂々と正面突破するわ。回りくどいのは嫌いなの」

「い、今だって十分」

「あんたの気が弱いのが駄目だから私が頑張ってるんじゃない」

「そんなこと頼んで」

「グダグダうっさい。酔わないなら素面で私に手だしなさいよ」

「むちゃくちゃだっ」

「いーのよ。、むちゃくちゃで。好きだと冷静じゃいられない方なの私は」

そう言うと主任はまた無理矢理私と唇を合わせる
最初から随分激しい、舌が入り込んできて口内にあった私の舌と絡ませ唇を中々離してくれない
個室に私の抵抗する声がくぐもって響く

堪えきれず背をトントンするとやっと唇が離れ私と主任の間に唾液の糸が引かれていた

それを辿り主任を見ると主任の顔は赤くて少し呼吸が乱れていた

「いい?私をこんなにしたの坂下なんだから責任とりなさい命令よ」

そう言って少し恥ずかしそうにしている主任
こんな主任は初めて見たかもしれない

どうしよう可愛いとか思ってもいいの?

「それは、お付き合いってことですか?」

「そうね。もし私以外と飲みに行って取られたら嫌だし。というか今から私以外と飲みに行くの禁止」

主任の女の子な面は横暴な女の子らしさだった
あーでもきっと私は主任から逃れることができなさそうだなって、またキスされてる最中に思った

でも唇を離したときに一瞬主任は不安そうな顔をしていて、それを可愛いと思う自分はきっと
主任のこと好きなのかもしれない

「付き合います。だけど無理矢理お酒飲ませないでください」

「坂下が素面で強気になれたらね」

そしてまた主任はお酒が入っているコップを手にとり私の口に無理矢理流し込んでいた
そして苦しみながらそれを飲み、ああ、完璧に私は尻にしかれるんだろうと自分の未来を悟ってしまったのだった
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ