飲ませないで!!

□飲ませないで!!‐理沙‐
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杏奈に坂下のことを任せて近所のスーパーで食品やらミネラルウォーターやらを買ってマンションに戻っていた
一時間はしないくらいで帰ってきた、荷物を持ってリビングに入るとそこには誰もいなくてシンとしていた

杏奈どこ?って思いながらキッチンに荷物を置く
そして坂下が寝ている私の部屋に向かってドアを開く

そして眼前には笑顔の杏奈とオドオド坂下
坂下のおでこには渡したひえピタが貼られていた
私が部屋に入ると坂下の姿勢が伸びて、杏奈がこちらに向いた

「あ、おかえり理沙」

「ただいま。何もしかしてずっとここ居たの?」

「うん。すっかり話しが合っちゃって」

ねーハルなんて坂下に笑いかけてる杏奈
ちょっと、どうして呼びかた坂下さんからハルに変わってるのよ
何か面白くない。そして坂下も、杏奈さん何て言ってちょっとオドオドしてるし

「お、おかえりなさい主任」

「ただいま……っていうか話してる元気あるの?」

何よ私には主任としか言わないくせに、どして杏奈のことは杏奈さんって呼ぶのよ
っていうかそんな杏奈と会話してる元気があるなら私とデート行けばよかったじゃない

「あ、その」

「ごめんね理沙。私が無理矢理つき合わせちゃったの」

そう言って杏奈は手を合わせ座っていたところから立ち上がった

「あ、もしよかったらご飯私作るから理沙はハルと居たら?」

「じゃあお願い」

今からみっちり話し合ってやる
何よ人が心配してあげていたのに元気そうに杏奈と話して
別に話すのなんていいとは思うけど、ちょっと順番逆じゃない?呼び方とかさ

お願いすると杏奈は任せてと言って私の横を通り過ぎ部屋から出て行った
そして私は坂下が座っている私のベットに腰掛ける

「で、坂下あんたもう具合いいの?」

「あ、はい。もう大丈夫です」

「そう」

部屋の時計を見ればまだ12時にもなっていない
話し合って、ご飯を食べても2時前くらいにはもろもろ片付くだろうし
その時間から行ってもいいか

「じゃあご飯食べたら行く?」

私がそう言うと坂下の肩がびくっと動いた
そして不安そうに眉が下がっていた。っていうかどうしてそんな顔するの?
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