反対な彼女

□反対な彼女‐和‐
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「辛いものが嫌いっと」

何だか意外な感じがしてメールを読んだ瞬間クスっと笑ってしまった
しかも駅のホームで。笑った後でしまったと思って回りを見渡したけど、別に誰もみていなかった、ほっと一安心
ケータイを見ながらにやついているのって個人的には、あんまり見られたくない恥ずかしいから

しばらくホームで待っていたら電車が到着して、それに乗り込む
会社の駅から自宅の駅までおおよそ15分ほど

ゴトンゴトンと電車が発進してく、早く駅についてほしい反面少し気重でもある
だって手料理なんてここ最近誰かに食べてもらったことなんてないもの

優ちゃんは…まだ付き合って3ヶ月だったし、しかもお家デートとか遠出デートとかしたこと無い
っていうか今更だけどデート事態の回数すっごく少なかったことに気がついた

優ちゃんは寡黙だし、優ちゃんから誘ってくれることってあんまりなかったかも

私…愛されてなかったのかなぁ

ぎゅっと腕を握った。そうでもしないと気が緩んだ瞬間涙腺が弱まりそうだったから

ああだめ。どうも一人になると考えちゃう
せっかく未来さんのおかげであんまり引きずらないで済んだのに、これじゃ意味無い

うん。もう気にしちゃ駄目
だって気にしたところでもう終わってしまったことなんだから

でも、うー…未来さん。早く会いたい
きっとあなたの顔を見たら私は落ち着けるはずだから

まだあなたと出会ってから2日目

まだ2日、もう2日

たった一日で終わらなくて良かったと心からそう思う

ドアの窓から外を眺めた
もう見知った景色が流れていた、後すぐで駅に到着する
そうすればあなたに会える

早く会いたい

でもその前に

今日の夕飯なんにしよう

「和食…かなぁ?」

朝ごはんの感じから察するにきっと未来さんは和食派?しかもけっこう渋めで
一応念のために昼休みにレシピ調べておいたから大丈夫だとは思うけど、かなり心配

そういえば未来さんってお酒とか飲むのかな?一応買っておいたほうが良いかな
でもそうしたらおつまみも必要だよね
っていうことはお酒に合いそうなおかず作らないとだよね

‐次止ります-

電車はもう駅に到着してしまった
もう早すぎるよー!!

考えもまとまらないままドアは開いて他の乗客と一緒に降りていく

気重だけど軽い足

うん。どうやら私は体の方が正直みたい

「頑張ろう」

とりあえず頑張るしかないから早くスーパーに行って買い物済ましちゃおう
作るものはお昼に決めたものを作る
きっとそれ以外は失敗する恐れがあるから避けたほうが無難

「初回の印象は大切です!」

気合を入れなおし私はスーパーに向かって足を進めた
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