反対な彼女02

□反対な彼女‐和‐
1ページ/2ページ

朝起きると体がだるかった、寒気もする
そして気のせいか鼻もつまっているような気がした

だるい体を何とか起こして隣のベットを確認してみた

「…未来さん?」

隣のベットに寝ているはずの未来さんの姿が見当たらない
昨日は着替えてからそのまま寝てしまったから未来さんとあまり話せなかった
だから朝目が覚めたら、おはようでも何でもいいから直ぐに未来さんと話したかったのに

未来さんは部屋に居なかった
そして時計を見るともう11時

「寝すぎちゃった」

どこか出かけちゃったのかな?
折角の休日だもんね。私を待ってる必要なんてないし、でも

「待ってて欲しかったな」

「誰にですか?」

突然未来さんの声が聞こえた
声のしたほうに顔を向けるとドアを閉めている未来さんが居た
ドアを閉めると未来さんは一直線に私の方に歩いてきて止まった

「おはようございます。疲れは取れましたか?」

「え、あれ?どうして」

「どうかしましたか?」

どうして未来さんがここに居るのか分からなくてぼけっとしてしまった

「だってどこか行ってたんじゃないの?」

「いえどこにも行ってないですよ」

「え、でも居なかったよね」

「ああ、部長と沙織さんがさっき来てたんですよ」

「何しに?」

未来さんは何か困ったように苦笑いしていた

「買い物のお誘いを受けてたんですよ」

断りましたけどと未来さんは言った
でもどうして断ったのかな?だって今日は休みだし
遊びに行くなら今日か明日しかないわけだし

「どうして断ったの?」

「だって和さんを置いてはいけないから」

まるでそれが当たり前のように未来さんはサラッと言った
でも私はその気遣いが嬉しかった

「ありがとう未来さん」

「いえ、水着はまた明日にでも一人で買いに行けますから」

穴埋めが大変ですがと未来さんは苦笑いしていた
穴埋めってなんだろう?っていうか水着…あ、うん部長新しいの欲しがってたもんね

「じゃあ明日私も一緒に行こうかな。新しいの見てみたいし」

話していたらノドが変な感じがしてコホコホと咳き込んでしまった
それを見た未来さんは心配そうに私を見ている

「和さん具合悪いんですか?」

「ちょっと。何だか体がだるくて、でも大丈夫だよ」

「昨日体冷えちゃったんですね…」

未来さんは私の近くに移動してきて私のおでこに手を添えていた
その顔はさっきからずっと心配そうで申し訳なくなった

「ごめんね心配かけて。でもこの感じなら明日には治るから大丈夫だよ」

「そうですね、あまり熱は高くはないようですけど」

そう言いながらも未来さんは私の肩を押してベットに私を倒して体に布団をかけてくれていた

「今日はゆっくり休んでください」

「うん」

「何か欲しいものとかはありますか?」

未来さんは心配そうに私を見下ろしてる
欲しいもの…か。何もいらないから側に居て欲しいな
そこまで具合悪いわけじゃないから何かしたかったら自分で出来るだろうし
なら未来さんにしか出来ないことを今してもらいたい

「未来さんが欲しいかな」

「私ですか?えーと」

未来さんは不思議そうな顔をした
うん、私のいってる意味分かっていないみたい
頭を捻りながら一生懸命考えている未来さんは可愛かった
思わずクスっと笑ってしまった

「えっとね、何もいらないから側に居て欲しいかなって」

「ああ、そういう意味だったんですね」

「うん」

「そんなことでいいんですか?何かもっとないんですか?」

遠慮はいりませんからと未来さんは言った
むしろ遠慮なんてしてないけどな

「未来さん意外は必要ないよ。未来さんで十分」

「私でですか。じゃあ何をしたらいいですか?」

そう良いながら未来さんは私の横のベットに腰掛けていた
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ