主文
□好きだから
3ページ/4ページ
「まッ…!マユリさぁぁあ〜ん!!」
理性を失った喜助は直ちに目前に迫るマユリの肩を掴み取り、思いきり抱きしめ上げた。
「ふぐッ!な…、なんだネ浦原!?
やめ給え!よッ!!」
突然に抱き着かれ訳が分からず叫ぶマユリ。
「マユリさんッ!マユリさん。あ、アタシ…、やっぱり貴方が大好きなんスよ!無視し続けることなんて、やっぱりできません!」
「何のことかネッ!」
ハァハァと耳元で興奮する声を上げる喜助に、マユリは声をかける。
喜助に抱かれた己の体は強く圧迫され、マユリは正直苦しかった。
それから数十分。
喜助はマユリの言葉も頭に入らない程にマユリの体を強く抱きしめながら、その名を呟き続けた。
*
「で?私の気を引く為に、そんな餓鬼のような計画を実行していたという訳なのかネ、浦原?」
「……ハイ。申し訳ないっス、マユリさん…」
それから喜助はマユリに尋問を受け、計画した内容全ては暴露された。
そしてその後暫く、マユリから酷い扱いを受けた喜助だった。
終。