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□白昼夢
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黒の死覇装をスルスルと解いてゆけば、現れる貴方の白い肌。
薄い筋肉を覆う皮膚には、幾つもの縫合跡。
貴方の躯を走るそれらの傷は新しく、とても柔らかに淫猥な色でアタシを誘う。
堪らなくて、いつもアタシは惹かれるようにその傷に指を伸ばす。
ゆっくり、優しく、貴方の内部を愉しむようにソロソロと、撫で上げる。
『ふッ―…』
貴方はこんな穏やかな愛撫や快楽が不慣れ。
だから眉間に皺を寄せ、身をよじって逃げようとするけれど。
アタシは貴方のそんな表情に、酷く興奮するのです。
だから、決してその穏やかな愛撫を止めない。
第一、自分で切り付け縫合した傷痕に感じるなんて、貴方は何て淫乱なんでしょうか。
『はッ―…。うら、はら』
琥珀の瞳を快楽の色で潤ませた貴方は、アタシを誘うように見つめるのだから。
アタシのちっぽけな自制心なんて至極簡単に、途切れてしまうのですよ。
ソロソロと傷痕を愛撫し愉しんだ後。
首筋の古い傷痕に舌を這わせながら、アタシは片手をゆっくりと、貴方の欲望の中心に伸ばす。
『あッ!…はッー』
欲望に忍ばせた指を絡めれば、先端からは既にトロリとした蜜が溢れ衣を濡らすから。
“淫乱―”
『ア、ふぅッ―!』
耳元で低く囁いてやれば。いたく感じ入った様子で。
それだけでビクリと躯を震わせ、欲望の源をアタシの掌の平にぶちまけてしまう。
『あっ―!はッはッ…』
ビクビクと開放の快楽に内股を痙攣させ、貴方は溶けてしまいそうなやらしい雄の表情を見せる。
嗚呼、貴方はなんて美しく卑猥な生物―
それがアタシの、白昼夢
終。