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□私と彼が望むコト
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「アい゛!…うッ、浦、原イタイよ、イタ…い!」





どこか艶めき掠れた声で、マユリさんが叫ぶ。













イタイ?


気持ちイイの、間違いでしょ?








アタシは構わず彼の首筋に爪を立てたまま、強く腰を打ち付けた。



ヌチャヌチャとした卑猥な音が、マユリさんの秘孔から漏れる。



彼の内壁はアタシの性器にやらしく絡み付き強く締め付けるものだから、気持ち良くない訳がない。






「あぁ…もう、マユリさん最高。
気持ち良すぎて死んじゃうかも…」



激しく腰を打ち付けていけば、アタシの意識も快楽の渦に溶けいってしまいそうで。



マユリさんも同じ気持ちならいいなと、単純なことしか考えられなくなっていった。






「も、と…。もっと、酷くして、うらはらァあ!!」





叫ぶマユリさんは更に強くアタシを締め付け、アタシは彼の最奥まで怒張した欲望を内壁に打ち付けた。







「もッ!出る、浦原ッ、で…いッ!!アアアッ」










マユリさんが恍惚とした叫びと共に、射精する。



「ッ…!」






その恥態と、目に映る赤く染まった彼の首筋に反応したアタシの性器もまた呆気なく、彼の中に精を放った。






















「ねぇマユリさん、大丈夫スか…?」






交わった後の気怠さに、グタリと背を向け横たわる彼。

残念ながら首の傷口からの血は既に止まり、アタシの付けた爪痕だけが皮膚を赤黒く染めていた。




アタシはその傷に口付けながら呟き、マユリさんの顔を覗き込む。




ベッタリと額に張り付く、汗で濡れたマユリさんの碧い髪。

冷静さを取り戻した琥珀の瞳が、チラリとアタシを捉えた。






「問題ないヨ、こんな傷は直ぐに消える…」



そう言って、彼は目を伏せた。












「消えない傷、付けてもいいスか…?」











マユリさんの躯に刻まれる、彼自身が付けた傷痕に。







アタシはいつも少しだけ、嫉妬する。





終。
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